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2011年04月04日 前へ 前へ次へ 次へ

深刻な電力不足をどう切り抜けるか

 東京電力福島第1原子力発電所の事故が深刻化、その収拾策が喫緊の国家的課題となっているが、夏の需要期に向けた電力不足が必至の情勢となってきた。政府は大規模停電に陥る事態を避けるため、電力需要を強制的に抑制する需給対策を4月中に決める方針だ。ここでは火力発電や自家発電など供給の最大化とともに、節電や省エネそして生産最適化など需要側の対応が大きな焦点となる。化学産業は基幹設備であるエチレンから各種誘導品、中間製品や最終商品まで長いサプライチェーンを持ち、それぞれ電力事情が異なる。いずれも組み立て産業や国民生活と密着しており、きめ細かな対応が不可欠となる。
 福島原発事故で、東京電力管内の発電能力は約25%低下した。東電の大震災直後の供給力は3100万キロワットとみられるが、現在までに3800万キロワットに引き上げられた。この中には、卸電力事業者(IPP)からの受電や夜間電力を活用して発電する揚水発電などが含まれている。東電は今後、休眠火力発電の再稼働などを急ぎ、夏までに4650万キロワット前後まで供給力を拡大する計画だ。
 しかし、夏場のピークはこれまでに6000万キロワットまで拡大した経緯がある。震災後の電力供給抑制や国民への節電の呼びかけで、5500万キロワット前後のピークを期待しているが、電力不足は明らかだ。
 不足分を補うために東電はガスタービン発電設備の建設などを検討しているほか、北海道電力や中部電力などから応援電力の拡大を進めているが、周波数の異なる西日本からの受け入れはすでに限界にある。
 政府は企業・産業界に対し工場やオフィスの夏季休暇の分散化や操業時間の短縮シフト、圏外への生産シフトのほか、「使用電力の上限設定」などを提示する見通し。上限設定が実施されることになれば、1973年の石油危機以来となる。こうした中で、日本経団連は震災復興に向けた緊急提言を発表、4月中をめどに「電力対策自主行動計画」を策定することを決めた。今後、産業別に実施計画の策定を急ぎ、政府の需給対策に反映させたい考えだ。
 化学産業は上流から下流まで幅広い業態を持ち、電力需給構造もそれぞれ異なる。コンビナートでは自家発電の積極的な活用が大きな焦点になるが、自家発電を持たない誘導品、下流分野では単純な「上限設定」が事業活動を大きく損なう可能性もある。大枠での電力使用が限られる中で、当面の危機を乗り切る方策をきめ細かく策定する必要性がある。電力リスクを最小限に抑え込む意味でも、官民の協調体制は不可欠となる。


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