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試練に耐えて新しい企業像の構築を
2008年秋に発生したリーマンショックは世界経済に大きな打撃を与えた。当初は金融危機の様相が強く、日本経済への影響は比較的軽微とされていたが、実体経済にも波及して、輸出依存度を高めていた製造業の生産は急降下した。産業界のトップからは「事業戦略を抜本的に見直し、一からやり直し」という悲愴な決意が表明されるとともに、雇用削減まで踏み込んだ経営合理化が始まった。
リーマンショックから2年半を経過、日本経済は着実に持ち直し、企業業績も回復してきた。このところ発表されている経済統計にも顕著に表れている。鉱工業生産速報によると、2月の生産は前月比0・4%の上昇、3月の生産予測は同1・4%の上昇になった。実現すれば5カ月連続、1-3月期は前期比4%台のプラス成長、生産指数は96・7(05年=100)まで回復するはずだった。
この予測は3月10日締めで集計されたもので、翌11日に発生した東日本大震災の影響は織り込んでいない。自動車生産が全面停止になったことから、一転して3月は大幅低下になるだろう。震災発生から20日を過ぎ、被災地の復旧は始まったばかりで、東京電力福島第1原子力発電所の放射能漏れは、解決の方策を見いだせず長期化している。原発事故で首都圏の計画停電が始まり、日常生活のみならず経済活動も停滞している。
2月の化学工業の生産指数は98・1まで上昇、3月の生産予測もプラスになった。しかし、震災によって基礎化学品の生産基地である鹿島、千葉地区は大きな被害を受け、一部コンビナートの生産再開は相当の時間が必要とされている。樹脂添加剤などファインケミカルは、特定企業に依存している製品も多い。被災や停電によって生産に支障が続くと、自動車や電機産業などを含めてサプライチェーンに混乱を引き起こす懸念もあるが、現段階では全容は明らかになっていない。
4月1日は新年度のスタートとともに、就職氷河期を経て社会人生活を始める若い人材が第一歩を踏み出す日である。だが、東日本大震災はリーマンショック以上の衝撃を日本企業に与えることが懸念され「マイナスからの再出発」さえも覚悟せざるを得ない。被災地の復旧と並行して、経済再生も喫緊の課題である。産業界は安全に配慮しながら生産再開を急いでほしい。製品の安定供給を目的に海外への生産移転も予想されるが、まず国内の生産拠点の再構築を考えるべきだ。リーマンショックを契機に一段と進んだ短期的な収益重視の経営を見直し、試練を乗り越えた新しい企業像の構築が問われている。