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東日本巨大地震 「計画停電 産業界困惑」
電力供給能力の不足に陥った東京電力が、管内1都8県(関東全域と静岡県の一部、山梨県)を対象に、計画停電の実施に踏み切ったことに対して、産業界に困惑が広がっている。工場の安定操業が確保できないとして設備を休止する企業が相次いでいる。その一方、被災地に供給する救援物資などの生産に支障をきたすケースも生じており、当該業界からは実施方法の見直しを求める声も聞かれる。化学関連では、空気分離装置の操業が確保できなくなることにより、医療用酸素の供給不足が強く懸念されている。電解設備停止にともなう上下水殺菌用の次亜塩素酸ソーダの供給は、関東圏の一部設備の稼動再開や西日本からの調達などによって不足回避が図られている。
東電が実施する計画停電は、同社の供給区域を50万キロワットずつのグループに分け、需給状況に応じてグループを組み合わせながら計画的に3時間ずつ停電する仕組み。14日から実施すると発表して以降、首都圏のビジネスや市民生活は大混乱に陥っている。
首都圏の鉄道各社は、計画停電に備えて14日朝から相当数の路線で電車の運行を停止。このため多数の通勤客の足が奪われた。実施区域の工場では、一度設備を停止すれば停電終了後の復旧が容易でないうえ、要員の出勤確保も難しいことなどから、操業を全面的に止めるケースが相次いでいる。
東電は当面、4月末まで計画停電を継続する方針。これにより製造業はもとより、社会全体へのマイナス影響が拡大することが各方面から指摘されている。
適切な対応を早急に講じる必要が生じているのは、被災地向けの救助・救援物資や首都圏を含めたライフライン関連製品の供給確保。とくに、医療用酸素の供給懸念は深刻だ。産業ガスメーカーの空気分離装置は、東北地区合わせて7工場のうち6工場が機能不全に陥った。手術などに使う医療用酸素は関東拠点から供給する必要があるが、計画停電が実施されれば操業率の著しい低下をきたす。このため、日本産業・医療ガス協会は東電に対して計画停電の対象から除外することを強く要請、行政にも働きかけている。
医療用酸素は、大量の電力を要する空気分離装置から液体酸素として得られる。原料が空気であるため、通常は製品在庫はほとんどもたない。輸送コストが高いために消費地で製造して供給している。
設備は特殊で、電源を落とすには事前準備が必要なうえ、電源を一度落とすと再立ち上げに6時間程度が必要。このため停電時間が3時間でも、運転できない時間が10時間近くになるという。計画停電によって連続操業時の24分の14しか生産できなくなり、必要な量の供給量を確保できない事態が危惧されるという。
東日本巨大地震では、東北地区7工場(日本全体の供給能力の5%)のうち6工場の設備が被害を受け供給不能になった。このため産業ガス各社は、震災直後から代替供給地の関東拠点で設備をフル稼働させている。
同協会は、14日に東電に対して計画停電の対象から除外することを文書で要請、例外は設けないと回答されたため、15日にも再度要請した。
一方、当初懸念された電解設備の休止にともなう次亜塩素酸ソーダの供給不足は、需給両サイドと行政の連携によって上下水殺菌用の供給不安回避の対策が進みつつある。
地震によって停止した電解設備は国内29工場のうち、クレハ・いわき、鹿島電解、旭硝子・鹿島、旭硝子・千葉、昭和電工・川崎、鶴見曹達・鶴見、東北東ソー・酒田の7工場。いずれも次亜塩素酸ソーダも製造している。このうち昭和電工と鶴見曹達の設備が点検を終え、立ち上げ準備に入っている。昭電は一部、鶴見曹達はすべてが購入電力であり、電力の安定供給が不可欠として東電に理解を求めている。
日本ソーダ工業会は、需要サイドの団体である日本水道協会と連携して実情把握に努めている。次亜塩素酸ソーダは年間約90万トンの出荷量のうち、自治体が購入する上下水道殺菌用が約4分の1。東西で規格が異なるなどの事情もあるが、需給両サイドで調整が進めば極端なひっ迫にはいたらないというのが経済産業省の見方。各社が持つ在庫は1~2週間分で、設備が停止した工場からの供給は早晩なくなるが、西日本の工場を持つ各社からの調達によって、関東圏および東北地区の需要に対応するのは可能だとしている。被災地向けに迅速に供給するため、水道協会は厚生労働省を通じて輸送車を道路通行やガソリン供給で優先される緊急車両に指定することを求めている。