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石化に構造改革を促す輸出入の推移
2010年のエチレン系石油化学製品の輸出は前年比17・2%減になる一方で、輸入は31・4%増加した。輸出の減少は、内需回復も寄与しており、輸入比率も極端に上昇したわけではない。ただ、エチレン系石化製品の生産は、中国など新興国や中東産油国で着実に増加するだけに、今後も輸出の停滞、輸入の増加が続くと判断せざるを得ないだろう。
経済産業省がまとめた昨年のエチレン換算石化製品の輸出入バランスによると、輸出は244万トン、輸入は54万トンになった。輸出比率は34・7%で、前年比7・8ポイントの低下。輸入比率は10・5%、1・2ポイントの上昇である。この結果、エチレン生産(702万トン)と輸入の合計から、輸出を引いた内需は512万トンになった。500万トン台回復は2年ぶりだが、04年から07年まで4年連続で570万トン台を維持したことを考えると水準そのものは高くない。
日本の石化産業は内需を前提に事業を展開してきた。しかし、バブル経済が崩壊した90年代に輸出比率が高まり、21世紀になると中国経済の急成長によって輸出ドライブに拍車がかかり、輸出比率は30%前後で推移した。エチレン生産の押し上げ効果はあったが、この中には稼働率維持を目的にした輸出も含まれていた。
10年に輸出されたエチレン系石化製品は、エチレン46万トンのほか、ポリエチレン(LDPE、HDPE、EVA)が57万トン、SM140万トン、塩ビモノマー111万トン、塩ビ樹脂68万トンなどで、これをエチレン原単位に基づいて算定したのがエチレン換算の輸出量。エチレン系石化製品は、中東のエタン系石化プラントと競合して競争力喪失が懸念されていたが、比較的健闘したといえそうだ。
11年3月期の化学企業の業績は大幅増益が見込まれている。この要因は電子材料・部材の収益回復とともに、石油化学を中心に基礎化学品の数量効果が寄与している。ただ、基礎化学品で業績に貢献したのは合繊原料などが多く、ポリエチレンや塩ビなどエチレン系製品の収益は低迷している。しかし、エチレン系製品の直面している海外の石化製品との競合に対する構造対策は先送りされている。
ナフサを原料とする日本の石化コンビナートは、多様な製品から構成され、多くの誘導品企業が立地している。この結果、コンビナートの操業維持や原材料の安定供給のために採算を度外視してエチレンプラントを稼働せざるを得ないという宿命を抱え、簡単に設備の休廃止に踏み切れない。この"呪縛"をいかに断ち切るか、決断が迫られる時期が近づいている。