東北大、白金ナノ粒子の新合成法開発、低コストで高活性期待

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 東北大学大学院の研究グループは、毒性物質や保護分散剤が不要な白金ナノ粒子の合成法を開発した。保護分散剤はナノ粒子の物性を阻害することから、合成後に除去する必要がある。新製法は保護分散剤フリーのため工程を簡略化できるなど、従来の3分の1のコストで製造可能。自動車用や化学用の触媒向けだけでなく、食品や生体向けを含む幅広い分野への応用が期待できる。同大からライセンスを受けて四国計測工業が製造し、「【水系】白金ナノ分散液」として関東化学が販売する。

 従来の金属ナノ粒子合成法では原料に毒性物質を使用。合成で毒性廃棄物が発生するほか、ナノサイズ化のため大量の保護分散剤を使用している。粒子が小さいと水溶液中で凝集するので、凝集を防ぐため保護分散剤を使う。
 東北大学大学院の研究グループは毒性物質や保護分散剤を使わず、洗浄処理や廃棄物処理が不要で短時間合成が可能な白金ナノ粒子の製法を開発した。
 残留塩や触媒毒が発生しない酸化白金を原料に、水を主成分とするエタノールとの溶媒中で酸素を取ってナノ粒子を作る。通常は酸素を取りやすくするため還元剤を利用するが、新製法では利用しない。固?液系を分散させるために超音波照射を行った後、マイクロ波で加熱する。保護分散剤なしでも長期間溶液中に分散するのは、エタノールの由来物質が分散剤として機能するためとみられる。
 3ナノメートルの1次粒子径を持ちながら水溶液中で高分散している。粒子表面に保護分散剤が存在しないため高活性化が期待できる。金属塩をまったく使用しない手法で触媒毒の問題がなく、有機表面保護剤の添加なしに水エタノール溶媒で得られるクリーンな製法を実現した。
 保護分散剤フリーのため環境処理が不要など、短時間で安価に製造可能。原料に毒性物質を使っておらず、自動車用や化学用の触媒だけでなく、抗酸化機能を生かした食品や生体用途など、幅広い分野への応用が期待できる。

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このページは、web staffが2013年3月14日 16:38に書いたブログ記事です。

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