デンソーは、半導体レーザーによるエポキシ樹脂接着技術を開発した。反応性モノマーを用いた3元硬化システムにより秒単位の超速硬化性エポキシ樹脂を開発することで実現したもの。新技術は、熱風炉硬化に対して90%以上の省エネ化を達成しているほか、熱可塑性樹脂のレーザー溶着では困難な異材接着接合を可能としている。同社では、生産プロセスに適用していくことで環境負荷低減を推進していく。
一般的に熱硬化型接着剤を使った加工方法では熱風炉加熱を用いた量産プロセスが広く採用されている。新開発の接着技術は半導体レーザーにより接着層およびその周辺のみを部分加熱するもので、処理速度やエネルギー効率が極めて高く、内蔵部品への熱的ダメージが少ないのが特徴。とくに使用電力量は熱風炉の10分の1以下と低く、生産プロセスの省エネルギー化に大きく貢献する。
新技術は熱可塑性樹脂を対象としたもの。ディスペンサー塗布などにより接着面に形成した数十マイクロメートル厚のエポキシ接着剤層に、光透過グレードを用いたレーザー光照射面からレーザー光を照射することで加熱硬化させる。主剤となるエポキシ樹脂に光?熱変換用添加剤としてカーボンブラックを1%配合するとともに、シアネート化合物を用いた3元硬化手法により秒単位の硬化特性を実現したエポキシ樹脂接着剤を新規に開発することで開発した。
同社では、被着体にポリブチレンテレフタレート(PBT)およびポリフェニレンサルファイド(PPS)を用いたせん断継手の接着強度に関する評価試験を実施。レーザービーム径を4ミリに固定し、レーザーの出力や速度を変数に行った試験結果から、同種および異種接合(PBT/PPS)ともに熱風炉硬化と同等レベルの強度を確認している。

コメントする