24日から幕張メッセで第41回東京モーターショーの一般公開が始まる。ハイブリッド車や電気自動車といったエコカーの注目が高まるなか、環境対応を意識した新素材や材料置換・新設計による既存システムの高度化も提案されている。
<三菱自動車>
素材開発では、三菱自動車が独自の「グリーンプラスチックス」技術を紹介。補強材をグラスファイバーから竹繊維に置換した竹繊維植物由来ウレタン樹脂複合材は、ヒマシ油ポリオールとヤシ油グリセリンを用いることで、従来品と比べて原料採取から廃棄までのライフサイクル全体のCO2排出量を約3割削減することが可能。ポリプロピレン(PP)樹脂の射出成形品の代替としてボードやトリムなどへの適用を検討している。ジュート短繊維およびポリアリレート繊維の配合により、PP樹脂を上回る耐熱性と同等の耐衝撃性を実現した耐熱性ポリ乳酸(PLA)射出成形材は、ダカールラリーに参戦したサポートカーのドアトリムに適用している。
<東海ゴム>
東海ゴムは熱伝導性を有するウレタンフォームを提案。開発素材は磁性粉を混ぜて発泡させたもの。混合した磁性粉がウレタンフォーム中に同方向に配列した構造をしており、磁性粉によって形成された経路により熱が放散される仕組み。従来素材に比べて20度Cの放熱効果を持つことから、放熱性を兼ね備えたモーター周辺の防音材などでの実用化を見込む。また、素材の縦方向と横方向で強度が異なりエネルギー吸収特性にも優れることから、衝撃吸収材などへの応用なども見込む。
<テイ・エステック>
ホンダ系シートメーカーのテイ・エステックは、ポリエステル系エラストマー繊維による構造体の積層成形品「レスピラーレ」を展示している。同素材はウレタンフォームの性能を維持しつつ約30%の軽量化が可能であり、通気性に優れるのが特徴。すでに適用個所に応じた硬度調整を可能とする成形技術を確立しており、優れたマテリアルリサイクル性をテコに実用化を目指す考えだ。
<マツダ>
一方、既存システムの高度化では、マツダがコンピューターシミュレーション技術により実現した超低燃費エンジンを出展している。約15%の燃費改善を実現した直噴ガソリンエンジン「マツダSKY?G」は、従来の条件範囲を超えるシミュレーションと燃焼試験の可視化技術をベースに設計を見直し、ベアリング軸受けの小径化やチェーンやタイミングベルトの低張力化などを進めることで機械抵抗を低減。また、リブ構造の最適化によりアルミ筐体の薄肉化を進め、ノーマルエンジン並みの軽量化を図った。ディーゼルエンジン「SKY?D」も燃焼圧力を下げることでエンジン本体を新設計し、ガソリンエンジン並みの機械抵抗を実現している。
<ダイハツ>
ダイハツはモーターアシストなどを使わずに30キロメートル/リットルの低燃費を実現したコンセプトカー「e:S(イース)」を発表。ホイールベースの短縮化やクッションを省いた軽量シートなど設計全体を見直すとともに、フードおよびフェンダーの樹脂化、後部サイドガラスへの樹脂グレージングの採用、ステアリングホイールをマグネシウム製に変更するといった材料置換を進めることで現行ミラに対して100キログラム軽量化を図った。「量産を念頭にコスト面を意識して開発を行った」(同社)といい、今回採用した技術については可能なものから量販車に適用していく考えだ。

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