クラレ、新規熱可塑性エラストマー開発、ガラス・金属に強力接着

| コメント(0) | トラックバック(0)

 クラレは、ガラスおよび金属への接着性に優れた新規熱可塑性エラストマーを開発した。独自のアロイ化技術などを駆使し、既存の熱可塑性エラストマーと同等の性能を維持しながら、高い接着性を付与することに成功した。プライマーなどの前処理が不要で製造工法の省略化が図れるのが特徴。ガラス、金属に対して実用に耐える接着性能を有するエラストマーは世界で初という。自動車や電気・電子部品、エネルギー関連など幅広い用途を対象に、日米欧アジアで同時にマーケティング活動を開始する方針で、2011年度の本格事業化を目指す。

 クラレは、水添スチレン系熱可塑性エラストマー「セプトン」「ハイブラー」を展開。水添スチレン系エラストマーは、現在約12万トンの世界市場があり、年率約7%の成長を続けているという。
 セプトンは、各種樹脂と同様に加熱して容易に成形できるとともに、ゴムのような弾力性を持ち、加硫ゴムや軟質塩化ビニルに代わる軟質成形材料として広く使用されている。高性能・高機能グレードとして、すでに「Vシリーズ」や「Qシリーズ」を展開しており、今回新たに「Kシリーズ」を開発した。
 Kシリーズは、独自のポリマー合成およびアロイ化技術を組み合わせ開発したもの。既存のエラストマーは、ガラス、金属に対して実用に耐える接着性を付与するためプライマーなどの前処理が必要だった。
 新製品は軽量性、柔軟性、ゴム弾性、力学物性、低温特性といった従来品同等の性能を維持しながら、前処理なしでガラス、金属に直接射出または押出成形できるのが特徴。
 従来のスチレン系エラストマーの接着力が1?3ニュートン/25ミリメートル幅程度に対して、手で剥がすことが難しい130ニュートン/25ミリメートル幅近い接着力を有している。ガラスやアルミニウム、マグネシウム合金などの軽金属のほか、極性および非極性樹脂にも優れた接着性を発揮する。
 製造工法の省略化・合理化や自由度の高い製品設計が可能となることから、同社では、自動車の窓ガラス・ミラー・ボディー周辺部材や電装部材、住宅・建築、太陽電池、携帯電話・薄型テレビ・パソコン・デジタル機器部材、金属製筐体・ガラス製表示部周辺部材など幅広い用途での採用を見込んでいる。

トラックバック(0)

トラックバックURL: http://27.34.136.204/cmt/mt-tb.cgi/1628

コメントする

このブログ記事について

このページは、web staffが2009年10月 6日 21:42に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「鉄鋼業界、エコカー対応を本格化、鋼製車体の軽量化追求 」です。

次のブログ記事は「ポリプラ、樹脂部品の残留応力評価など新手法、顧客の開発支援強化」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。