東洋紡は、自動車用途を対象に、高機能ナイロン樹脂を拡販する。今春、ガラス繊維強化コンパウンドの新グレードを市場投入したが、このほど、一般産業機械部品に採用されたのを機に、自動車分野での用途開拓を本格化する。同グレードは、鉄や亜鉛合金の約4倍の強度を有しているのが特徴で、同社では、軽量化に貢献する金属代替材料として採用拡大を見込んでいる。このほか、耐熱温度を200度C程度に高めた高耐熱グレードの開発を進めており、最重点分野と位置づける自動車用途での需要増加を狙う。
同社のナイロン樹脂は、耐薬品性、機械的特性、電気的特性、成形性などに優れ、自動車をはじめ幅広い分野に使用されている。
新たに開発した「JF?30Gシリーズ」は、MXD6ナイロン樹脂を用いたガラス短繊維強化グレード。独自の樹脂設計技術とガラス繊維コンパウンド技術を駆使し開発したもので、ガラス繊維強化樹脂としては、世界最高水準の強度・剛性を有しているのが特徴。
同じ重さで比較すると鉄や亜鉛合金の約4倍の強度、約2倍の剛性をもち、同じ剛性なら、重量は鉄や亜鉛合金の約半分となる。従来のガラス繊維強化ナイロン樹脂と同じように成形加工できるため、金属や炭素繊維強化樹脂と比べて、製造コストの削減に加え、製造時のCO2排出量を低減できるという。
今春から用途開拓を開始し、このほど、一般産業機械部品に採用された。すでに、100件以上の引き合いがあるとし、自動車部品をはじめ、携帯電話・パソコンの筐体などに用途を広げていく。
このほか、耐熱温度を180?200度Cに高めた高耐熱グレードの開発を進めている。200度Cの高温下でも、従来品同等の機械的特性を付与することを目指しており、15年までに自動車用途での実用化を目指していく。
このほか、ナノコンポジット、長繊維強化、中空成形、ポリオレフィンアロイといった高機能グレードの研究開発に取り組んでおり、中長期的に成長が見込める自動車用途を中心にハイエンド領域での需要拡大を狙っていく。

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