昭和高分子は、半導体封止用フェノール樹脂の高付加価値用途の開拓を加速する。車載など高い性能が求められる用途への開発を進めており、樹脂設計技術を駆使して、高Tg(ガラス転移点)や低吸水といった要求性能に見合うグレードを開発した。11年までに本格採用につなげる方針で、高付加価値市場で1~2割のシェア獲得を狙う。
半導体封止用のフェノール樹脂市場は、全体の約7割が汎用用途だが、残る3割は車載など高性能が求められる用途。これまで汎用用途にしか展開しなかったが、新規グレードの開発により、高付加価値分野への参入を図る。すでに2~3種類のグレードを開発、顧客への提案を進めている。
同用途で求められるのは、高Tgや低吸水のほか、難燃性を高めるためシリカフィラーの混率を上げても低溶融粘度を保ち、成形性を維持する樹脂。こうした要求性能をクリアする樹脂を開発し、同時に粘度の低いペレットでも造粒できるように設備の改良を行った。樹脂の製造は伊勢崎工場(群馬県)の既存設備で行える。
同社は07年に大幅な組織変更を行い、樹脂別の営業部に加え、新たに電子材料や自動車材料、耐食・防水材料など用途別の営業部を新設。同時に研究・開発体制も再編し、電材の専門部隊を設けることで、顧客のニーズに対応した製品開発を迅速に行えるようにした。今回の高付加価値型半導体封止用樹脂の開発もその成果の1つ。

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