マツダ新型アクセラ クルマ作りのこだわり(下)

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 新型アクセラの開発コンセプトは「機能とデザインでユーザーの期待を超えること」(前田剛亨新型アクセラ開発担当主査)。そのために20Cおよび20Eでは新たに独自のアイドリングストップ機構(i?stop)を採用した。同機構はエンジンのアイドリングを停止するもので「搭載するだけで10%の燃費向上が可能」(同)。しかし、クランクシャフト位置を検出する位相センサーやATオイルポンプ、2個のバッテリーを追加装備するため10キログラムの重量増となる。

 新モデルでは、こうした新装備などによる重量増を高張力鋼板(ハイテン)化を進めることで相殺し、前モデルと同等のボディーシェル重量を実現している。具体的には590メガパスカル級以上のハイテン使用を従来の18%から35%へ拡大。とくにバンパービームについてはホットスタンプ(温間プレス)という新加工法の採用により1480メガパスカル級の超ハイテンを適用した。ハイテンの使用拡大にともなうコストアップについては「コスト低減の手段はいくらでもある」(同)といい、今回は地場のサプライヤーと共同で部品開発を行うことなどで吸収している。これ以外にもあらゆる角度から設計を見直すことで軽量化を図っており、例えばインスツルパネルでは樹脂の一体成形品からフレーム機能をスチールに戻すことで2キログラムの軽量化を実現している。
 車体重量とともに燃費性能に大きな影響を与えるのが空力特性。新モデルで採用したセンターフォーカスのフロントデザインは空気抵抗が大きく、その低減は開発項目のなかでも重要課題となった。実際にはフォグランプベゼルにエッジをつけるなどパーツ形状を改良するとともに、「クレイモデルに穴を開けて繰り返し試験を行い」(同)ラジエータへの空気取り込み口の開口面積を従来に比べて約20%縮小するなどの工夫を随所に施すことで低減化を図っている。cd値(空気抵抗係数)0・30の優れた空力特性は、燃費性能はもとより高速時の静粛性や走行安定性の向上も実現している。
 また、優れたドライビング性能に不可欠な車体の高剛性化も推進。静的剛性や動的ねじり剛性に加えて、応力のかかる重要個所のスポット溶接の間隔を密にして2倍にすることで接合を強化したほか、フロントおよびリアのサスペンションを取り付ける部分のパネル接合ではアテンザから採用している構造用接着剤の併用によるウエットボンドを適用することで接合強度を高めている。
 今回のフルモデルチェンジは実績ある初代アクセラのプラットホームを継承したことで「細部に至るまで高精度な見直しが可能」(同)だった半面、「時間的制約からできることが限られた」(同)。次期モデルチェンジではパワートレインやトランスミッションなどを含めた全面的な改良を計画している。ハイブリッド車が注目を集める自動車業界だが「ハイブリッドは一部の車種」(同)であり、当面の間主流を占めるであろう既存のパワートレインをどこまで進化することができるのか、マツダの取り組みが注目される。

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このページは、web staffが2009年8月18日 20:46に書いたブログ記事です。

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