日軽金、FSW技術を進化、150ミリメートルの接合深さ実現

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 日本軽金属は、厚さ20ミリメートル以上のアルミ板材への適用を可能とする摩擦かく拌接合(FSW)技術を確立した。厚板専用の大型設備1台を新規導入することで、5052材および6061材で最大接合深さ77ミリメートルを実現したもの。両面接合により厚さ150ミリメートルまでの厚板の接合が可能であり、液晶や半導体製造装置向けなどの大型厚板製品に適用できる。すでに開発レベルで100ミリメートルの接合深さを達成しており、同技術のさらなる高度化を推進する。同社では、FSW製品のグループ売上高を3年後を目標に現在の2倍の20億円へ拡大する計画。

 FSWは、高速で回転するツールを被接合材に接触することで摩擦熱を発生させ、摩擦熱とツールによる塑性流動により接合する技術。溶接に比べて接合部分の強度が高く、作業の自動化によりコスト低減効果が見込めるといった特徴を有する。91年に英国で開発されたもので、国内では95年ごろから研究開発が開始され、現在では電気・電子機械部品や精密機械部品、輸送関連部品などの接合方法として実用化されている。
 日本軽金属は、98年から鉄道車両用の押出形材の接合に適用を開始し、これまでにグループ合計で接合距離20万メートルの使用実績を有している。また、マイクロFSW技術として厚さ1ミリメートル以下の材料への適用を実現。昨年12月に発売された富士通のノートパソコン「FMV?BIBLO NWシリーズ」では、超小型ラジエーターとともに搭載されたクーリングプレートにおいて、5052板材とダイカストの接合を0・8ミリメートルの厚さで実現している。
 厚さ20ミリメートル以上の厚板用FSW技術は、顧客ニーズへの対応を目的に開発を進めてきたもの。液晶・半導体製造装置部品分野では、気密性の観点からFSWの採用拡大が進んでおり、近年の装置部品の大型化への対応が求められていた。新たに導入した大型設備は液晶製造装置に利用されている大型水路構造製品の制作も可能としている。
 今後、同社では、接合深さのさらなる進展とともに、他分野での用途拡大を狙いに2000系および7000系合金に対する技術確立に取り組んでいく。また、マイクロFSW技術では板材とダイカストで試験的に達成している0・5ミリメートル接合の実用化を目指していく。

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このページは、web staffが2009年7月10日 17:07に書いたブログ記事です。

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