住友金属工業は22日、車体開発の期間短縮を可能とする新シミュレーション技術を開発したと発表した。マツダおよび大手鉄鋼メーカー・コーラス社と共同開発したもの。新技術は、加工にともなう材料特性や板厚、形状変化を考慮することで解析精度を大幅に向上しており、従来技術に比べて車体設計工程の大幅な短縮化が可能。マツダと実施した効果検証試験により有効性を確認している。同社では、自動車の安全技術向上と製造コスト削減を可能とする新技術として普及させていく考え。
近年、自動車設計では効率化を目的に数値解析による衝突シミュレーションが不可欠となっている。加工前の材料特性をもとにした既存のシミュレーション技術は、実際の部材の形状がスプリングバックや熱変形によって設計時の理想形状と一致していないといった問題に対して対応できていない。そのためシミュレーション結果と実際の衝突試験結果が異なり、設計や試作を何度もやり直す必要があり、その回数は車体軽量化を背景に増加傾向にある。
新技術は、加工にともなう材料特性や板厚、形状の変化を考慮し、材料・加工・部材・衝突の車体製造に関わるプロセス全体をシミュレートするもの。板厚など加工による変化がシミュレーションに反映されることで、薄肉部材の解析もより正確に行うことを可能としている。
同社では、新技術を用いてマツダが設計した部材について、精度の高いシミュレーション実験が可能な落錘型試験装置を用いた比較検証試験を行い、その有効性を確認している。

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