ポリプラスチックスは、新たに樹脂成形部品の残留応力評価技術を開発した。新技術は金属評価で実績のあるHD法を応用したもので、試験体(歪みゲージ)の中心部に開けた穴の形状変化から開放された応力を算出する。一定の厚みで段階的に穿孔することで、表面近傍から内層への残留応力分布の評価を可能としたのが特徴。今後、形状設計や成形加工条件の最適化、故障解析などに応用するとともに、CAE技術との融合により高精度な予測技術として展開していく。
結晶性樹脂は、射出成形時に溶融した樹脂の固化収縮が大きく成形体内部に残留応力を蓄積しやすい。残留応力は、時間経過により部品の変形や応力集中による破壊の原因となるため、事前に把握することが製品不良を未然に防ぐために重要。しかし、結晶性樹脂は残留応力が不均一に発生するため、簡便かつ定量的に残留応力を測定する技術がなかった。
新評価技術は精密な測定方法と解析手法(逐次算出法)により、樹脂特有の不均一な残留応力を定量的に評価することを可能とする。表層近傍から内層への残留応力分布を数値化できるほか、荷重下での樹脂部品内層部の応力を評価することもできる。同社では、今回の開発に際して表層近傍の残留応力の評価が、樹脂成形部品のさまざまな故障解析に活用できることも見いだしている。
この評価技術を用いれば、形状に違いを評価することで残留応力の低い形状設計ができる。また、成形条件による残留応力の影響を定量評価することで製造条件の最適化が図れるほか、後加工の影響評価により2次加工の最適な手法・条件の選択が可能だ。

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