三徳、マグネ-リチウム合金本格事業化、圧延工程以降外部と提携視野

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 三徳(本社・兵庫県神戸市)は、独自開発したマグネシウム-リチウム合金の本格展開に乗り出す。外部との提携も視野に圧延工程以降の供給体制を整備し、世界最軽量の金属素材として事業化するもの。同合金は比重が1・36グラム/立方センチメートルと樹脂に匹敵する軽量性を有するとともに、冷間プレスを可能とする加工性を実現しているのが特徴。同社では、年内をめどに具体的な計画を取りまとめる考えで、車載用途での採用を視野に取り組んでいく方針。

 三徳は原料から高純度化合物、各種合金まで一貫生産するレア・アース総合メーカー。世界で初めてレア・アースの溶融塩電解および急冷合金の量産化に成功した実績を有しており、現在では高度な合金組織制御技術をベースにミッシュメタルや磁石材料、電池材料、排ガス浄化用自動車触媒材料といった製品を展開している。
 マグネ-リチウム合金(商品名・サンマリア)は、活性金属の溶解・鋳造技術をベースにリチウム合金の用途展開として開発したもの。比重が一般のマグネ合金(AZ31)に比べて24%、炭素繊維強化樹脂(CFRP)に対して15%軽く、ABS樹脂(比重1・03グラム/立方センチメートル)やPC樹脂(同1・23グラム)に迫る軽量性を有しているのが特徴。また、従来のマグネ合金では不可能な冷間プレス加工を可能としているほか、リチウム系合金の課題であった腐食性を実用レベルまで改善している。
 同社では鋳塊(スラブ)で月5トンの生産能力を確保する一方、表面処理や塗装といった要素技術についても開発ずみ。また、厚さ1ミリ・幅300ミリまでの板材の提供も可能としており、海外を含めて実施してきたサンプルワークはすでに家電分野などから引き合いがきている。
 事業化に当たっては圧延加工以降の生産体制の整備が必要。アルミニウムと同等の冷間加工性を有することから外部の圧延メーカーとの連携も選択肢に年内をめどに具体的な計画を策定する。同社では、既存のマグネ合金の代替用途のほか、自動車などをターゲットに実用金属のなかで最も軽く、耐熱強度で樹脂を大幅に上回るその特徴を活用して新規用途を開拓していく方針。

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このページは、web staffが2009年5月20日 15:33に書いたブログ記事です。

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