日立メタルプレシジョン、精密鋳造で相次ぎ新材種、車向け展開加速

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 日立金属グループの日立メタルプレシジョン(本社・東京都港区)は、自動車関連部品の事業展開を加速する。新たにニッケル(Ni)フリーの超耐食合金とハフニウム(Hf)を含まない超耐熱合金を開発し、精密鋳造部品の新素材としてEGRバルブボディーやタービンホイール向けに事業化するもの。超耐食合金については近く使用した部品の量産化を開始する計画。低燃費化などを背景に自動車部品にはさらなる特性向上が求められており、同社では素材開発からの一貫体制をベースに他社との差別化を推進する。

 日立メタルプレシジョンは、日立金属の安来製作所から分社独立した精密鋳造部品の大手メーカー。材料開発から組み立てまでを一貫して自社で行う生産体制を構築しており、主力の精密鋳造ではタービンホイールで世界シェア30%を有するなどロストワックス法を軸にグローバルな事業展開を図っている。
 新開発の高耐食EGRバルブ材「NSCR?K1」は、クロム20%のフェライト系ステンレスに特殊元素を添加したもの。Niを添加せずに高い耐食性を実現しており、硫酸を主成分とする凝縮水に対する抵抗性ではオーステナイト系のSCS13を上回る特性を実現している特徴。
 Niフリーにより原材料コストをSCS13と比較して15%低減しているほか、被削性も同1・3倍(同)まで高めた。その特性から、EGRバルブボディーや排気系ジョイントなどの高耐食性が要求される部品向けに採用を働きかけていく。
 一方、1000度C超に耐え得る超耐熱合金「MM246K」は、MM246材をベースに開発したもの。既存の合金のなかで最高の高温強度を有するMM247がHfを含み真空熱処理やHIPが必要であるのに対して、新合金はHfを含まずに時効処理のみで硬化するのが特徴。またHIP不要なため低コスト化が可能である。
 機械特性に関する試験では、982度Cの引っ張り強度がMM247およびタービンホイールの材料として広く採用されているinco713cを上回ることを確認している。同社では、ターボチャージャー用タービンホイールやガスタービン用タービンブレードなどでの実用化に取り組んでいく。

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このページは、web staffが2009年5月27日 15:37に書いたブログ記事です。

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