東レ・デュポン(東京都中央区、森野仁社長)は、新タイプの熱可塑性ポリエステルエラストマー(TPEE)で攻勢をかける。高い柔軟性と150度C以上の耐熱性をあわせ持つ高耐熱グレードの拡販を強化する。すでに、2輪車用途での採用が始まっており、今後は、自動車分野での本格展開に乗り出す。また、現在、米デュポンが研究開発を進めている植物由来の熱可塑性エラストマーについては、来年度にも日本市場において用途開拓を開始したいとしており、新製品の積極投入により事業領域の拡大につなげる。
東レ・デュポンは、TPEEの国内大手メーカー。同社のTPEE「ハイトレル」は、ゴム弾性を持ちつつ耐屈曲疲労性や耐熱性、成形加工性に優れ、等速ジョイント(CVJ)ブーツをはじめ、自動車用部品に多く用いられている。
現在、拡販に力を注いでいるのが、デュポンが開発した動的架橋エラストマー「ETPV」。ETPVは、マイナス40度Cから150度Cの広い温度領域で使用が可能なうえ、耐油性、耐薬品性、耐加水分解性に優れるのが特徴。
既存の熱可塑性エラストマーでは使用が難しかった自動車エンジン回りのホース、チューブ、シール材などに利用できる。さらに、成形加工性、リサイクル性に優れ、廃棄物の削減などトータルコストの削減効果も期待できることから、同社では、自動車分野を中心にゴムなど既存素材からの代替用途を開拓する。
このほか、現在、デュポンが研究開発を進めている植物由来熱可塑性エラストマーの日本市場での展開を予定している。同エラストマーは、トウモロコシなど植物原料から製造した1・3?プロパンジオール(PDO)「Bio?PDO」を利用したもので、石油系素材からの代替を目的に、早期投入を目指していく考えだ。

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