ホンダ・インサイトに見る素材技術(6)インテークマニホールドなど

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 インサイトが搭載している1・3Lのガソリンエンジンは、インテークマニホールド(インマニ)にオール樹脂タイプを採用し軽量化を果たした。当初、フィットが採用していたアルミ/樹脂複合タイプの採用を検討したが、ボディ形状の違いから衝突安全基準や最適な吸気性能などを引き出すため新たに設計したもの。一方、オプション品ながら、フロアカーペットマットには植物由来の原料を使用したポリトリメチレンテレフタレート(PTT)繊維を採用するなど、環境に優しい素材の採用も推進した。このほか、低VOC化を図った各種接着剤や、アレルゲン物質も除去する高性能脱フィルターの採用なども図った。

 採用したオール樹脂製のインマニの素材は、評価が定着しているガラス繊維30%添加のポリアミド6樹脂。ホンダは、「基本コンセプトとしてインマニは形状による最適な軽量化材を適用するという考え方である。現状L4エンジンは樹脂という考え方だが、V6エンジンについてはマグネシウムを使っている」(大岸秀高研究員)という。V6エンジンのインマニはホンダエンジンのバンク角の関係から扁平になり、現時点では金属系材料を適用している。さらにエンジンヘッドカバーについても樹脂化(ポリアミド66製)を基本コンセプトにする方針だ。「樹脂製ヘッドカバーは軽量化に加え、音に対しても良い。樹脂がダンピングして抑振の役割を果たす」(同)からだという。
 インサイトについては、最適な吸気性能の実現に加え、周辺部品のメンテナンス、歩行者保護、衝突クリアランスなど、クルマ全体のバランスを再検証したうえでオール樹脂タイプのインマニを開発したもので、これにより最大のターゲットとなる軽量化を達成した。
 インサイトはまた、エコロジー&エコノミーを高らかに謳う新型HVとして、さらにはクルマの新たな時代の幕開けを告げる旗手として、軽量化や安全性の向上などに加え、環境に貢献するさまざまな取り組みを行っている。
 VOC低減では、ガラス用接着剤の脱トルエン化、ドアホールシーラーの溶剤廃止、ドアトリムの接着剤廃止のほか、デフロスターシールの低VOC化や、アレルゲン物質も除去できる3層構造の高性能脱臭フィルターの採用などを図っている。
 また、樹脂の植物化では、ディーラーオプションながらフロアカーペットにバイオPTT繊維を採用した。ホンダが開発したこのバイオ繊維は、とうもろこしなどの植物由来の原料を40%使用している。ナイロン(ポリアミド)繊維と比較した場合、製造時にエネルギー消費量で30%、CO2排出量で約50%を削減できるという。
 樹脂・ゴム部品のリサイクルでは、06年以降のホンダ車では全ての樹脂・ゴム製品で識別マーキング表示の記載を行っている。こうしたなか、08年12月に欧州リサイクル法規が新型車認定項目となったことから、インサイトがホンダとして初の欧州認定取得新型車となった。HVはまた、取り扱いが難しいバッテリーなどもリサイクルする必要があるが、ホンダはバッテリーを自社回収し、業者に委託する場合でも1つ1つの手扱い方法まで細かく指示するなど、万全の体制を整えている。(完)(特別取材班)

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このページは、web staffが2009年4月13日 15:12に書いたブログ記事です。

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