日本ガイシは、環境負荷を低減したセラミックス多孔体の製造プロセスを開発した。ゾルゲル反応と気孔構造を形成するための泡立て工程を組み合わせたもので、従来法同等の物性を備えたセラミックス多孔体が作製できるうえ、焼成工程でのCO2発生量および余分なエネルギー消費を低減できるのが特徴。現状では、シリカなど一部材料に利用が限られるため、同社では利用範囲を広げながら、早期実用化への研究開発を進めるとしている。
セラミックス多孔体は、気孔のサイズや形態によりさまざまな特性を付与できるため、フィルター、触媒担体、吸着材、吸音材などに利用されており、今後さらに、環境・エネルギー、自動車、水処理といった幅広い分野で応用が期待されている。
従来、セラミックス多孔体を作製する場合、保形や気孔形成などを目的に、多くの有機物が添加されており、焼成工程で有機物を燃焼除去し気孔を形成していた。ただ、同製法では、多量のエネルギーを消費するとともに、燃焼にともないCO2などが発生するため、低環境負荷型の製造プロセスの確立が課題となっていた。
同社が開発を進めている製法は、ゾルゲル法を利用してセラミックス多孔体を作製するというもの。ゾルがゲル化するまでの時間をコントロールしたうえで、ゾルを一定のタイミングで機械的に泡立て、泡を取り込んだままゲル化し焼成する。
同製法では、重量減少が少なく、従来法同等の物性を確保できるうえ、有機物をほとんど用いずに気孔が形成できるため、焼成工程におけるCO2発生の低減が可能。また、泡立て時の粘度や空気混合比を変えることで、気孔率や気孔径、気孔構造などを変化させることができるという。
現状では、シリカなど一部材料の利用に限られているほか、複雑な形状の成形体を作製できないことから、同社では、利用範囲を広げながら早期実用化を目指していく。

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