小野産業、RHCM技術をグローバル普及へ、プラのグリーン化加速

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 小野産業は、世界不況の回復期をにらみ、環境にやさしい高速ヒートサイクル成形(RHCM)技術のグローバルな普及を加速する。同技術は、塗装なしでプラスチック部品に美麗な外観を付与できるほか、ポリ乳酸(PLA)などバイオマスプラスチックの成形時間を大幅に短縮できるといった特徴を持つ。08年末には米国の大手製造受託メーカー(EMS)と技術提携するなど、RHCMのアライアンス体制を一段と拡大しており、世界的に加速するプラスチック部品の"グリーン化"ニーズに対応していく。

 小野産業は、コア技術であるRHCM技術をグローバルに普及させるため、海外メーカーとの技術提携や資本提携によるアライアンスを通じ、技術ネットワーク網を構築する戦略を推進中。08年4月に復帰した小野大介社長のリーダシップのもと、『技術オリエンテッドの小野産業』路線をさらに加速させており、09年度はとくに「環境に貢献する技術で社会に貢献する」(小野社長)ことを戦略の中心に掲げている。
 こうしたなか08年末には、米国に拠点を持つ世界的な大手EMSにRHCM技術を供与し、国際的なアライアンス網を一段と拡充した。米国ではここにきて、プラスチック部品のグリーン化に対するニーズが急速に高まっており、塗装なしで美麗な外観を実現するRHCM技術に注目が集まっているという。
 小野産業はまた、PLAなどバイオマスプラスチックを活用したRHCM技術による成形加工品の開発を加速していく。
 PLAは、結晶化速度が遅く、通常のプラスチック成形では非晶性樹脂となり、耐熱性が低くなる。このため従来は、高温金型成形や、成形後のアニール処理(樹脂の結晶化を促進するため、一定の温度で成形品を保持する処理)で対応していた。しかし、いずれの方法でも成形サイクルが長く、成形品が変形するなどの問題を抱えていた。
 一方、RHCM成形では、PLAが金型内で結晶化し、冷却後にアニール処理をすることなく直ちに成形品を取り出すことができるうえ、形状・寸法に優れた製品が得られる。成形サイクルは約30秒と高温金型成形の約4分の1で、成形品の荷重たわみ温度は140度Cとポリカーボネート(PC)樹脂と同等の物性を実現している。
 小野産業は、こうしたRHCM技術の優位性を生かし、バイオマスプラスチックによる工業用部品の開発を加速していく方針。国内の有力材料メーカーとも協力しながら、今後ニーズが高まると予想されるPLAと石油系樹脂とのアロイ製品の成形技術の高度化などにつなげていく考えだ。

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このページは、web staffが2009年2月 6日 13:29に書いたブログ記事です。

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