SABICイノベーティブプラスチックスは、これまでの2倍の流動性を実現したガラス繊維充填ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂「Valox SHF樹脂」を開発した。機械的や熱的特性も従来樹脂と同等を維持した。このため部品の薄肉化や複数部品の統合が可能なほか、射出速度の高速化と冷却時間の短縮により成形サイクルを最大25%向上することができる。同社では、自動車および電気部品向けに展開していく。
2倍の流動性を有する新PBT樹脂は、その特性から成型品の薄肉化や複雑形状なデザイン、複数部品の統合を可能とするとともに、製品の内部応力の低減により寸法安定性や部品性能を向上できるのが特徴。また、ショートショットによる不良品発生率の低下や低射出圧成形による金型メンテナンスの回数低減といったシステムコスト低減効果が期待されるほか、より低温での成形加工により加熱・冷却に必要なエネルギーも削減できる。
今回の市場投入に際しては、難燃および非難燃グレードを用意するとともに、ガラス繊維充填量も15-40%までを取り揃えた。低そり性や耐候性、耐加水分解性を強化したグレードの供給体制も整備し、高温に晒されるエンジン周辺の部品や非常に精密なコネクター部品など従来のPBT樹脂では対応困難な用途向けに展開していく。
また、新製品はLCPよりも低温で成形加工ができるほか、市場での価格帯も低い材料。そのため高い耐熱性能を必要としない用途では、LCP樹脂の代替としても用途展開を図っていく考え。

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