ビクトレックス-ミツヤ、炭素繊維複合材の超薄層化を実現

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 ビクトレックスジャパンは、繊維加工メーカーのミツヤ(福井県)と共同で超薄層化を実現した炭素繊維複合材料(プリプレグ)を開発した。マトリックス樹脂にビクトレックスのPEEK(ポリエーテルエーテルケトン)樹脂フィルムを用いたもので、厚みは熱硬化性樹脂を使った従来品に比べ3?5分の1の40マイクロメートル以下。従来と同じ品質・強度で、かつ薄肉軽量の成形品の製造が可能となる。またPEEKは熱可塑性樹脂であることから成形加工が容易になり、トータルコストでもメリットが出るとみている。航空機や自動車用途などへ提案していく。

 炭素繊維複合材料は、高強度・高耐熱で軽量といった特性からスポーツ用品やF1カーなどに多く使用されている。近年では、航空機製造分野において機体の軽量化による運用コストの低減から注目が集まっているほか、自動車分野においても燃費効率の向上に対するニーズの高まりから採用機運が高まっている。
 開発したプリプレグは、1方向に配列した炭素繊維とPEEK樹脂フィルム「アプティブフィルム」を重ね合わせシート状に加工した1方向プリプレグシート。多方向に積み重ね加熱プレス成形した多軸積層シートの製造にも成功している。従来のプリプレグシートは厚みが120?200マイクロメートルだが、炭素繊維シートも薄層化しているため最大20マイクロメートルまで薄くすることが可能。同シートを積層することで均質で厚み要求に幅広く対応可能な成形品を製造できる。
 またPEEK樹脂は熱可塑性樹脂のため、成形加工も容易。アプティブフィルム自体はエポキシ樹脂よりも高価だが、従来シートに比べ生産性などの向上が図れるためトータルのコスト競争力は高いとみている。すでにミツヤがサンプル出荷を始めており、今後は成形メーカーなどと協力して航空機や自動車の小型部品での採用を目指す。アプティブフィルムは耐熱性や耐薬品性に加え耐摩耗性、摺動性にも優れるため、新用途の創出も期待できそうだ。

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このページは、web staffが2009年1月16日 13:24に書いたブログ記事です。

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