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国産花き国際化へ関連業界奮起せよ
国産花きの需要を国内外で増やそうと、産官挙げた活動が一段と熱を帯びてきた。農林水産省が中心となって立ち上げたプロジェクトで、生産・供給の支援や品種開発といった振興策が進展している。海外をも視野に入れた成長産業モデルの確立には、新たな生産・供給体制の確立ばかりでなく、販路開拓、輸送体制の構築や、日持ち性の向上など栽培・管理技術の開発、さらには地域に根差した「花育活動」など手掛けるべきテーマは多い。同省では、2016年度から低温によるパーフェクトコールドチェーン構築という新規事業も加え、産業力強化への取り組みを加速させる。花きを軸として化学を含む関連産業の領域拡大を通じ、高品質で多様な品種の提供を実現。世界的に優位なポジションに立つ花き産業となるよう望みたい。
国産花き振興の機運が高まったのは、20年のオリンピック・パラリンピック東京大会の開催決定が端緒だ。国産の花々で街を飾り、来日する各国の参加者や観光客を引きつけ、新たな文化を築く絶好の機会となる。大会後も継続して栽培が行われれば、種苗メーカー、生産者、造園など関連産業にとって活躍の場が広がることを意味する。
国の政策目標では20年に国産花きの産出額5000億円(13年の1.3倍)、輸出額150億円(同1.6倍)を掲げており、とくに輸出拡大に期待を込めている。政府は、直近事業では4月にトルコで開かれる「アンタルヤ国際園芸博覧会」への出展準備を進めているところ。同国を含む中東地域に、日本の花きと花文化を知ってもらおうと力を込める。
「花きの振興に関する法律」の施行から1年余りが経過。その後、政府から「花き産業及び花きの文化の振興に関する基本方針」が示された。同方針は、花きの生産者の経営の安定、加工・流通の高度化、公共施設やまちづくりなどへの活用といった施策の具体的な方向を示すもの。とくに振興支援に向けて国と地方公共団体、産学官の連携による研究開発の推進を掲げている。花きには、化学業界の新たなビジネスとなり得るテーマが多い。盛夏に開かれる東京五輪に対応した生産技術や、輸出時の日持ちを考慮した鮮度保持剤、花き物流用の新素材などが挙げられる。化学業界は、もっと関心を持つべきではないか。
先ごろ都内で「花き振興セミナー」が開かれ、花き・農業の関係者、都道府県の担当者が一堂に会し、活動事例や情報交換を行った。科学的知見に基づく技術・栽培管理法が集約され、花きが日本の強みとされる産業へ発展することを期待する。