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中外製薬 独自抗体技術に磨き がん免疫療法でロシュと連携
<田中 裕 取締役・専務執行役員に聞く>
中外製薬は、自社では新薬開発の初期段階までに集中し、後期以降の開発は親会社のスイス・ロシュとの関係を生かす戦略に変更した。製品化まで自前でグローバル展開する成長路線より、自社品を確実に早期上市することを重視する考えだ。同社の研究開発活動を統括する田中裕取締役に、最近は競合他社も攻勢を強めている抗体医薬や抗がん剤分野での創薬戦略などを聞いた。
▼ 最近の業界の創薬トレンドをどうみているか。
「画期的な新薬というのは、やはり存在するのだと感じる。医薬品は、これからも医療に貢献できるし、社会的な評価も上がっていくだろう。C型肝炎やがんは、昔は治癒が考えられなかったが、画期的な新薬の登場で治癒する可能性が見えてきた。がんは、従来の化学療法や分子標的治療薬などとはレベルが違う、強力な治療法が出てきた。免疫チェックポイント阻害剤などT細胞を動員した治療法の進展で、今後、固形がん治療は大きく進歩しそうだ。キメラ抗原受容体T細胞(CAR―T)療法なども注目しているが、他家由来T細胞で応用可能なこと、固形がんにも有効なことが本格普及の条件になるだろう」
▼ 中外製薬の創薬戦略は。
「低分子化合物では、ロシュとの提携で200万以上の充実した化合物ライブラリーがある。スクリーニングの手法や評価系も確立されてきた。ALK阻害剤『アレセンサ』など、キナーゼ阻害剤は特に短期間で効率的に質の高いリードを取得できるようになり、臨床試験入りする候補物質を絞り込むまでの効率が良くなっている。中分子についても創薬の技術確立とその応用に積極的に取り組む」
「抗体医薬では、リサイクリング抗体、スイーピング抗体、バイスペシフィック抗体の技術を開発してきたが、これに続く新技術も構築されつつある。安全性と治療効果をより高める技術など、市場で競争力のある技術を追求している」
▼ 競争市場で何を強みにするか。
「中外の創薬の特徴は、革新的技術をベースにしていること。ユニークな技術を生み出し、それを応用することで強みを発揮したい。研ぎ澄まされたスキルで作ったものは、ファーストインクラス、ベストインクラスの新薬になる可能性が高い。新しい抗体改変技術を生かすために開設したのが、シンガポールの中外ファーマボディ・リサーチ(CPR)だ。近々、臨床入りするプロジェクトが複数ある。活動の本格化にあたり、スタッフを100人体制に拡充するなど、追加投資を行い、活動期間も延長する」
▼ 今の開発パイプラインの評価は。
「ロシュの開発パイプラインを見ると、中外オリジンの新薬が増えてきた。ロシュグループが米国食品医薬品局(FDA)のブレークスルー・セラピー指定を受けた新薬はこれまで9件あるが、このうち3件は中外が創製した新薬。ロシュグループの新薬開発にも大きく貢献している」
▼ がん免疫療法に関連した開発は。
「抗PD―L1抗体『atezolizumab』とアレセンサを併用する治療法は、ロシュが第1相臨床試験を行っている。ほかの中外品とも併用を考えたい。単剤治療では十分な効果が得られなかった化合物でも、atezolizumabと併用したら良い相乗効果が生まれる可能性がある。ロシュの他の免疫チェックポイント阻害剤との併用もあり得る」
▼ がん免疫療法を中心に各社が積極的に提携しているのはなぜか。
「PD―1、PD―L1の可能性があまりにも素晴らしく見えるので、皆が手を伸ばしているのだろう。それほど魅力がある治療法ということでは。これまで新しい抗がん剤の開発では、化学療法剤など長い間使われてきた標準治療薬と併用する試験が主流だった。今は各社が開発中の新薬同士を組み合わせる試験も積極的に行われている。ロシュグループは自前の抗がん剤が充実しているので、他社と組むより自社グループの強みを生かした開発を重視している」
(聞き手=赤羽環希)