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【中間製品 動向を探る】 無水フタル酸<下>
無水フタル酸の主力用途である可塑剤の国内市場が減少するなかで、輸出に力を入れている石炭系のJFEケミカルと新日鉄住金化学グループのシーケム。一方で、石油系の三菱ガス化学と川崎化成工業は可塑剤メーカーとのつながりが強く、国内供給がメインとなっている。
三菱ガス化学は、グループ会社の可塑剤メーカー、シージーエスター(JNCとの合弁)と水島でオルソキシレン(OX)―無水フタル酸―可塑剤までのチェーンを展開する。同社はかつて無水フタル酸の国内最大手で、水島に年産能力4万トンと同6万トン程度の2系列を有する設備を持っていた。可塑剤の低迷を受け2005年に1系列を停止し4万トン体制に縮小した。
それ以降、グループ会社への自消用に特化、外販はほぼ行っていない。ただ、足元、可塑剤の稼働は低い状況にあり、無水フタル酸は西日本地区の可塑剤向けでシェアを取り込み稼働率向上を目指す。さらにスワップ拡大などの施策で物流費などコスト削減を狙う。
*コスト減で競争力*
一方、川崎化成工業は可塑剤メーカー、ジェイプラスを固定顧客とする。三菱化学のグループ会社であった同社は、今年6月の株式公開買付(TOB)によって、エア・ウォーターの連結子会社となった。エア・ウォーターは持分法適用会社にシーケムを持つことから、川崎化成はエア・ウォーターグループで連携して事業を強化する。
川崎化成とシーケムを合わせた生産能力は合計年9万トンとなる。中川淳一会長(エア・ウォーター専務取締役)は「両社あわせて生産規模で日本トップとなる。一体運営によってシナジーを最大限発揮して競争力を向上させ、業界内で存在感を一段と高めていく」と語る。
川崎化成が川崎工場に構える年産能力4万5000トンの設備は、かつての三菱化学の子会社時代の流れから、現状、ジェイプラスに依存する部分が大きい。ただ将来的には、特定の顧客に頼らず事業構造の転換を図る方針。
*業界再編の可能性*
無水フタル酸メーカーは、輸出の拡大や、グループ連携などで事業維持に尽力する。その一方で、供給先の国内可塑剤業界を注視し「再編が起こるだろう」との声が相次いで聞かれる。
国内可塑剤メーカーはジェイプラス、シージーエスター、新日本理化の3社に絞られている。それでも可塑剤メーカーをグループに持つ企業の経営陣は「現在、直接的な動きはないが、稼働率が50%程度という厳しい状況のなかで再編は必要」との共通認識で一致している。
無水フタル酸の用途の7割以上を可塑剤が占めるだけに、国内市場の先行きは可塑剤の動きと強く結びつく。いずれの業界も再編や生産最適化を繰り返してきたものの、内需が徐々に縮小し、輸出環境も不透明感をぬぐえないなか、設備の余剰は当面の課題。生き残りに向けて連鎖的に再編に発展する可能性もありそうだ。
(この項、おわり)