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医薬品産業総合戦略への期待と課題
厚生労働省が「医薬品産業強化総合戦略」をまとめた。医薬品の安定供給、医療費の効率化、産業としての競争力強化を同時・一体的に実現しようというもので、医薬品産業を真に経済成長の柱の一つとするため、その着実な遂行が望まれる。ただ大きく期待される一方で、より深く検討すべき課題もある。
同戦略は「日本再興戦略」や「健康・医療戦略」で打ち出された「医薬品産業は経済成長を担う重要な産業」との位置付けが出発点。であるとともに後発医薬品の普及拡大による市場変化を見据えた「緊急的・集中実施的」な戦略である。2018―20年度末を目標とする後発薬の数量シェア80%の達成と併せて「国民への良質な医薬品の安定供給」「医療費の効率化」「産業の競争力強化」を三位一体で実現することを目指す。
施策の中心は「イノベーションの推進」「質の高い効率的な医療の実現」「グローバルな視点での政策の再構築」。具体的には臨床研究・治験の活性化、産官学の連携強化、イノベーションに対する薬価上の評価、基礎的医薬品の安定供給確保、後発薬の使用の加速化、流通の安定化・近代化、薬事規制の国際調和などを掲げた。
その多くは現行の政策と軌を一にしているが、産業育成の観点から、さらに迅速かつ確実な実行が求められる。日本製薬工業協会(製薬協)は、同戦略に対し多田正世会長の声明文で「革新的な医薬品の創出等に向け、製薬産業を後押しするものとして高く評価したい」と歓迎の意を表した。
一方「論点」として盛り込まれた「医薬品産業の将来像」には「新薬を創出できない企業には事業転換が迫られる」「新薬メーカーはM&Aによる事業規模の拡大を視野に入れるべき」などと記された。これに対し製薬協は、同じ声明文で「(M&Aなどは)企業経営者自らが主体的かつ総合的に判断していくべきもの」と反論している。
一般論として、あくまで「将来像」であるが故、具体性がともなうとは限らない。が、厚労省が国家戦略として示す以上、進むべき未来へ歩み出すための方策を挙げるべきであろう。もちろん企業経営の主体性を損なうような手法は論外である。また「論点」で、後発薬メーカーについては「集約化・大型化を含め、その在り方について検討することが必要」としたが、これも具体性を欠いている。急速かつ大幅な供給能力の拡大が要求されている後発薬の場合、安定供給の観点から、とりわけ慎重に検証せねばなるまい。論議を深め、必要な施策の実行につなげてほしい。