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2015年06月18日 前へ 前へ次へ 次へ

競争力向上を重視する官民ファンド

 産業革新機構(INCJ)の会長兼CEOに日産自動車の志賀俊之副会長が就くことになった。官民ファンドであるINCJは、日本政策投資銀行(DBJ)とともに半導体やディスプレイなどハイテク企業の経営再建を数多く手掛けてきた。最近の投資判断は、競争力のある産業をより強くしようとする方針が鮮明になっている。
 かつて素材から最終製品まで総合力を武器に世界を席巻した日本の製造業だが、グローバル化の進展で競争力を維持している業種は一握りに過ぎない。
 今月24日に退任するルネサスエレクトロニクスの作田久男会長は、「INCJから頼まれて(会長を)引き受けたが、頓死を避けるのに必死だった」と2年間を振り返る。業績好転は「(円安という)運に恵まれた」としながら、「再建への第一段階を乗り切れた」と判断して後任へたすきを渡す。
 対照的なのがDRAM専業のエルピーダメモリ。2011年12月に「3カ月以内に提携交渉を固め1000ー2000億円の資本増強」というDBJが示した要求に応えられず、会社更生法の申請を余儀なくされた。
 両社とも国から多額の支援をうけた半導体メーカーだが、結果は大きく違った。エルピーダは1ドル=70円台の超円高時代に経営危機に遭遇して、同業の米大手に買収された。皮肉なことに1年もたたないうちに円安に振れ、スマートフォンブームもあって業績は急回復した。DBJが支援を継続していれば投資を回収できたはずだ。
 これに対し、ルネサスの主力ユーザーは日本が競争力を失った情報通信機器ではなく、業績好調の自動車業界。幅広くマイコンを供給する同社は自動車各社にとって不可欠のサプライヤー。そのルネサスが海外自動車会社の傘下に入るようなことになれば国益を損なうのは明らか。ルネサスの現状は黒字化を1年先送りせざる得ない状況だが、手厚い支援は続いている。
 競争力のある業種をさらに強くしようという動きは材料でもみられる。国立研究開発法人の新エネルギー・産業技術総合開発機構は、EUVL基盤開発センター(EIDEC)を通じて次世代半導体材料の開発を長年支援してきた。EIDECプロジェクトにはサムスンやインテルも参画している。つまり税金を投じて開発した次世代材料がライバル企業の競争力向上に寄与するにしても、先端材料で世界一の地位を維持することが政策的に重要と判断した。
 安倍政権は水素やライフサイエンスなども成長戦略に位置付ける。政府主導の官民ファンドの投資戦略から目が離せない。


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