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「変革期の化学産業」 〜模索する日系企業2〜
勝ち残りかけた企業哲学
中国の化学品増強、米シェール革命に加え、日本の電機産業の世界的な地位低下が日本の化学産業の大きな環境変化といえる。多機能デバイスによる電子部品の絶対量の減少、クラウドコンピューティングなど共有化経済の発展により個人が高性能デバイスを保有する必要性が薄れてくる。「電子材料において日本の化学産業の強さは際立っている。その得意とする分野が伸びにくくなる」とバークレイズ証券の山田幹也マネージングディレクターは指摘する。
*石化再編が始動*
競争条件の変化。その対応が日本の化学産業の大きな課題だ。石油化学はすでに再編成が始まっている。旭化成の浅野敏雄社長は「日本の石油化学産業は地政学的な優位性があった。高度成長でエチレンセンターを建設すれば儲かる時期があり、国内市場の伸びが停滞し再編するときに東南アジア、さらに中国と近隣諸国が経済発展したことでやってこれた。だが、中国の内製化が進み、日本の石化の汎用品は集約化される」。
同社は水島地区で三菱化学と共同運営するエチレンセンターの1基化を2016年に実行する。三菱化学は14年夏、鹿島のエチレン1号機を停止。今年5月には住友化学が千葉工場のエチレン設備を停め、三井化学も出光興産との協業を強化し、京葉エチレンからの引き取りを止めるなど再構築が加速している。
総合化学大手はエチレン能力縮小とともに脱汎用・スペシャリティ化を進め、高い成長が見込める分野にシフトしようとしている。現状は「転換の手を打ち統合効果を最大化しようとしている企業、M&A(合併・買収)を含めた拡大策をさらに進める企業、拡大ステージに立った企業とさまざま」(山田マネージングディレクター)。
"この指とまれ"でグループ企業を統合してきた三菱ケミカルホールディングスは売上高が4兆円に迫る規模に達し、グローバルトップ50で9位の座にあったデュポンを上回っている。従業員は7万人と世界最大の化学企業であるBASFの9万人に次ぐ。「製品群の広がり、プラットホームとしての技術の厚みがあるので、それを基盤にポートフォリオを変えていく狙いがある」(三菱ケミカルの田中良治常務執行役員)。「統合の強みが鮮明になっている事業の一つが炭素繊維。三菱レイヨンのPAN系と三菱樹脂のピッチ系を一体運営することで商品の広がり、開発の一体化が可能になる。ハイブリッドの設計もできるようになる。これは世界でもわれわれしかない」(同)。
*統合効果フルに*
こうした統合、連携をKAITEKIという企業ビジョンの下で拡大していくのが勝ち残りの基本方針。多様な文化、言語を背景にした企業、人材の連携でグローバル競争を勝ち抜くための「パワフルなコンセプト。それがKAITEKIという考え方であり、他企業に対する弊社グループのアドバンテージ」(同)と言い切る。
グループ企業の統合とともに、M&Aを企業成長のエンジンと位置付けてきた三菱ケミカル。2013年には世界の医薬品用カプセル市場で20%を超えるシェアを持つクオリカプスを買収。またカナダのワクチン開発ベンチャーのメディカゴと組み、ワクチンの元となるたん白質をたばこの葉に作らせる植物工場の共同開発に乗り出している。機能商品分野では三菱樹脂がエンプラの世界的大手のクオドラントを買収した。
「会社と会社の関係を設計する能力は勝ち残りのためのファクター」(同)であり、「会社が明確なビジョンと価値観を持っていること、それが普遍的であることがアドバンテージとなる」(同)として、グループ企業のマネジメント能力をリーディングエッジに位置付けている。
(続く)