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総合化学大手 情報電子で稼ぐ(下)
「電子デバイス高純度化へ」
総合力で次世代技術開発
半導体をはじめとする電子デバイス向け材料には計測限界ギリギリの超高純度化が求められるようになった。半導体メーカーも次世代プロセス開発において原因不明の歩留まり低下に悩んでいるとあって次世代材料開発は手探りが続く。こういう環境下で強みを発揮するのが、「原料から開発、評価、量産まで手掛けられる」(三菱化学)という総合力。開発投資が嵩む電材だが、グループ内で自動車や食品、医療用途にも横展開できるメリットも大きい。
小林喜光・前三菱ケミカルホールディングス社長は「IoT(モノのネット化)の先を行く化学会社にならないと将来はない」と先進性の重要さを訴えた。常に時代の最先端を走る半導体材料への取り組み意欲はおう盛で、黒崎事業所をマザー工場にグローバル展開している。超高純度の硫酸や塩酸からポリマー、金属類まで多様な技術陣を抱える同社はプロセス全般で材料開発を自前で行える。しかし最近はppt(1兆分の1)級の不純物管理が必用になっており、スーパーコンピューターや大型放射光施設「スプリング8」を使ってシミュレーションするケースも増えてきた。
こうした超高純度化への対応難は住友化学も同様で、「評価装置の測定限界に近づいている」という。ただウラを返せば高精度な測定技術はビジネスとして成長が期待でき、住化分析センターの存在は同社の情報電子事業の大きな差別化ポイントになっている。
*日系の強み増す*
半導体プロセスは現状10ナノメートル台から1ケタナノメートル台へと究極の微細化に向かっている。こうした半導体を量産できるのは一握りだが、それに使う材料サプライヤーも同じだ。電材はますます日系の強みが生きる。
三井化学はフォトマスクの防塵カバーであるペリクルの売り上げが昨年、前年比30%伸びたが、今年も2ケタ増が見込めるという。なかでも半導体受託生産会社が集まる台湾が好調で、次世代EUV(極紫外線)リソグラフィ向けペリクルの開発も進めている。
米インテルから3年連続で表彰されたスパッタリングターゲット大手の東ソーも次世代技術への取り組みは活発で、EUVのさらに先をみてALD(原子層堆積)プロセス材料開発を推進している。同社はクロスカップリング反応に深い知見をもつ相模中央化学研究所(綾瀬市)との協業も差別化につなげている。
半導体以外の電子デバイス向け材料も成長株が目立つ。三井化学は独自の透明熱意可塑性樹脂「TPX」もFPC(フレキシブルプリント回路)向けに伸びており、2月に生産拠点の岩国で生産40周年記念イベントを催した。長らく需要が低迷していた樹脂が稼ぎ頭に転じたと古参社員にとって感慨ひとしおだが、高級果物の包装にも用途が広がっている。
昭和電工は口径15センチメートルの次世代パワー半導体基板である炭化ケイ素(SiC)エピタキシャルウエハーの生産能力を従来比約3倍に拡大したばかりだが、SiCパワー半導体モジュールに必須の高熱伝導性材料の開発も進めている。
このほか旭化成はトップシェアをもつプリント配線板の主要部材であるドライフィルムレジスト(DFR)事業を最大市場の中国で拡大中。同社の特徴は海外生産を増やしても国内工場を活性化し続けようと工夫していること。「閉めたらスキルがなくなる」ことを懸念し、より開発型の生産拠点にシフトする。
*横串組織重要に*
同社に限らず、激変の情報電子への取り組みに対策を練るところが目立つ。三井化学は「5、6年先をみないと市場がなくなるリスクがある。研究開発は事業部直結型からコーポレート型に替え、組織に横串を入れた」体制に刷新している。
(了)
【写真説明】
上・三菱化学の情報電子事業の中枢である黒崎事業所
下・トップシェアを持つ昭和電工のSiCエピタキシャルウエハー