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帝人 問われる成長戦略(上)
5日にシンガポールのポリカーボネート事業撤退や徳山事業所(山口県)の閉鎖、国内ポリエステル短繊維事業の集約といった経営合理化策を発表した帝人。株価は同日から2日連騰。14日終値も300円台を維持するなど、ひとまず市場の評価を得たかたちだ。「課題を出し尽くした」(鈴木純社長)いま、グループの融合をテコとする成長戦略に注目が集まるが、すでにそれを具現化しつつある市場がある。舞台はASEANの中核国タイだ。
◇ ◇ ◇
首都バンコクの北約70キロ、アユタヤ県にあるバンパイン工業団地。その一角で、帝人がメタ系アラミド繊維工場と高機能タイヤコード工場の建設を同時に進めている。稼働はそれぞれ2015年7月と10月。完成後、現地のグル―プ生産拠点は6社7工場に増える。両製品の事業化は、ASEAN生産品の高付加価値シフトを進める施策の一環だ。
帝人のASEAN域内における13年度連結売上高は前年度比20%増。大洪水で大きな打撃を受けたタイ事業も、ポリエステル長繊維の収益改善などにより黒字転換を果たした。
タイのグループ生産拠点は現在4社5工場で、ポリエステルの長・短繊維や織物、産業用ベルト向けコードなどを生産している。アラミド繊維とタイヤコードの工場が完成すれば6社7工場に増えるが、事業の拡大に当たってキーワードとなるのはやはり「融合」だ。
タイで生産するメタ系アラミド繊維は、後染めが可能な新規製品。原着(繊維を作る段階での着色)に比べ色幅が広がり、顧客の多様な要望に応えられる。ASEANでは急激な経済成長と産業高度化にともない、防護衣料向けを中心に同繊維の需要も急拡大。原糸原綿事業にとどまらず、商社機能を持つ帝人フロンティアとの連携で川中、川下展開を進め、付加価値を高めた商品を提案していく。
タイヤコードは汎用品のように感じるが、現地で生産するのはグループの原糸を独自技術で加工し差別化したもの。アラミド繊維やポリエチレンナフタレートを使うなどグループ間シナジーを最大化し、市場での存在感を高める。テイジン・コーポレーション(タイランド)など現地3社の社長を兼務する坂田忠史氏は「高いコスト競争力を生かし、ASEANだけでなく世界市場に向けた輸出基地としたい」と期待を込める。
ASEAN域内で国をまたいだ"One Teijin"も具体化している。タイで生産する素材やインドネシアでの縫製などを絡めたグループ横断的なプロジェクトが進行中だ。たとえば大手スポーツアパレル向けに、テイジン・ポリエステル(タイランド)の糸を帝人フロンティアが生地化、縫製しグローバル展開するプロジェクトを獲得するなど、グループ融合に向けた取り組みの成果は着実に出始めている。
帝人はタイを「ポリエステル繊維やアラミド繊維などの素材生産にとどまらず、加工品生産拠点や研究開発機能も置く一大拠点としていきたい」(坂田氏)考え。
研究開発については、高機能繊維やゴム資材関連の開発拠点を置くことを検討する。RDは当面、日本、オランダ、中国の既存拠点が中心だが、ASEAN独特のニーズへの対応も必要。タイを拠点に大学とも積極的に連携する。
ASEANでは15年末に経済共同体が発足する予定で、中国に次ぐ世界最大級の市場に成長する可能性がある。帝人は域内大国のタイを拠点に存在感を高め、創立100周年を迎える2018年にASEAN域内の売上高を2倍に引き上げることを目指す。
(中村幸岳)
【表説明】帝人グループのタイ生産拠点