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秋風が吹き始めたプロ野球
「暑さ寒さも彼岸まで」の秋分の日を過ぎて、季節は一気に秋めく。実りの秋を日本人は豊かな感性で表現して多くの言葉を生み出した。「秋」と「飽き」をかけて、男女の愛情が冷める意味で使われた「秋風が吹く」もその一つだろう▼気候より先に秋風が吹き始めたのは、プロ野球の世界。各チームの公式戦残り試合数は10ゲーム程度で、プレーオフに出場できるチームはみえてきた。そして下位チームは来季を見据えて、若い選手の出場機会を増やしている▼新陳代謝はプロチームにとって避けられない。ここ数年、上位球団だった中日やロッテはチームの若返りに失敗、下位に低迷している。新陳代謝にはトレードや外国人選手導入というM&A型と、若手選手の育成型に大別できる。企業の新規事業創出にも通じるが、M&A型を活用しているのは巨人、若手育成で成功した代表は広島だろう▼この時期、引退間際の選手が登場すると球場が盛り上がる。今季限りで引退する日本ハム稲葉選手の代打が告げられると、相手チームのロッテファンからも大きな拍手が起こり、期待に応えてヒットを放った▼これからも最後の打席、投球となる選手が数多く登場する。「秋風が吹く」寂しさを感じさせる場面だ。組織にとっては新陳代謝だが、それぞれの人にとっては新たな挑戦の始まりである。