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2014年07月29日 前へ 前へ次へ 次へ

自動車部材 飛躍の好機 「エコカーを支える」12 燃料電池(下)

「低コスト」が大命題に
ハイブリッド化で応える

 "普通のクルマ"に向け動き始めた燃料電池車(FCV)。自動車メーカー各社が投入を予定する2015年度での販売価格は、高級セダン並みと予想されている。トヨタ自動車では今後10年間でFCVを「ハイブリッド車(HV)並みの価格(250万円程度)にする」(小木曽聡常務役員)としているが、この価格を達成のためには搭載する燃料電池の低コスト化が必須となる。仮に5年間でモデルチェンジした場合、25年度に量産化されるFCVは第3世代。燃料電池関連メーカーは自動車メーカーが掲げる10年先の命題に対し、複合化技術を生かした部材のハイブリッド化で応えようとしている。

 FCVに使用する燃料電池は固体高分子型燃料電池(PEFC)。イオン伝導性を有する高分子膜を電解質として使用する。TOTOや日本特殊陶業などがセラミック技術を駆使してセルの量産化を目指す定置用の固体酸化物型燃料電池(SOFC)とは異なり、気温と同じ温度で発電が可能だ。また、PEFCは小型化と低コスト化に向けた技術改良の余地が多く残されている。
加藤木ニッポン高度紙工業[1].JPG*電解質膜1/10
 現状で高価な部材の代表例として挙げられるのが電解質膜だ。フッ素系が広く知られるが、高価な有機ポリマーの使用が低コスト化の妨げの一因となる。しかし、ニッポン高度紙工業は「当社が開発した無機/有機ナノハイブリッド膜ならば、電解質膜のコストを10分の1まで削減することが可能になる」と強調する。
 独自の共存中和法で製造した同膜は、無機酸化物が持つ耐酸化性やラジカル耐性をそのままに、有機ポリマーの柔軟性も両立させた。有機、無機材料の「良いとこ取り」が持ち味となる。
*白金代替の触媒
 また、電解質膜と並び、電極触媒として使用する白金量の削減も低コスト化へのカギを握る。日清紡ホールディングスでは現在、白金代替のカーボンアロイ触媒を開発中だ。カーボンアロイは、カーボン材料に金属の添加や非金属元素のドープなどにより複合化し、新たな機能性を発現させるもの。白金とほぼ同等の発電性能を有することを確認ずみで、「価格は白金の6分の1〜10分の1に削減できるだろう」(木島利裕取締役執行役員新規事業開発本部長)。次世代FCVへの供給を目指し、「性能と価格競争力の両立に磨きをかける」としている。
*複合で機能向上
 部材のハイブリッド化は、ガスケットにも広がっている。同部材は、単セル内でMEA(膜・電極接合体)とセパレーターの間に設置し、密着性を高めるために使用する。組み付け力が高い場合、MEAが裂けセパレーターが割れる可能性があり、組み付け力が低ければMEAとガスケットに隙間が生まれ、発電量が低下してしまう。東洋紡グループのクレハエラストマーでは、各種フィルムにゴム材料を貼り合わせたハイブリッドタイプの超極薄ゴムシートで、組み付け具合の「ちょうど良さ」を追求している。
 ハイブリッド化で生まれる新たな部材がFCVを大衆車へと導く可能性を秘めている。一足先に市場へ出回った電気自動車(EV)用部材でも、このハイブリッド化のトレンドが押し寄せている。
(了)
【写真説明】
上・スズキが開発した燃料電池バイク。後輪上部にPEFCを収納している
下・=ニッポン高度紙工業が開発した無機/有機ナノハイブリッド膜


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