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始動したシリコーン新製造技術開発
日本の化学産業の成長戦略として機能性化学品の重要性が一段と高まっている。有機ケイ素材料(シリコーン)は代表的製品だが、現在の製造プロセスはエネルギー多消費型で製造コストの高さに加え、物性が用途開発を制約している。経済産業省は「有機ケイ素機能性化学品製造プロセス技術開発」を立ち上げ、シリコーン技術のブレークスルーに挑戦する。
経産省は化学技術を有効に活用してエネルギー削減、環境負荷低減を実現するとともに、国際競争力を持った化学事業強化を支援する「グリーン・サスティナブルケミカルプロセス基盤技術開発」を推進している。石油に依存せず水とCO2を原料に光触媒などで基礎化学品を製造する人工光合成プロジェクト、非可食性バイオマスからの化学品製造プロジェクトなど、個別企業ではリスクが大きく、技術開発のハードルが高いプロセス開発に取り組む。
有機ケイ素製造プロセス開発は、4月1日付で発足した産業技術総合研究所つくばセンター触媒化学融合研究センターを中核にして本格的に動き出す。シリコーンと呼ばれる有機ケイ素材料は酸素とケイ素が交互に連なった骨格に、有機基が結合した構造を持つ。この特異な構造により耐熱性、耐寒性、耐候性、絶縁性、撥水性、離型性など優れた性質を有し、オイル、ゴム、プラスチックなど広範な用途で使用されている。かつてのように年率10%を超える成長は期待できないにしても、安定した伸びが見込める代表的な高機能化学品である。
現在は砂(ケイ石)を原料に、大量のエネルギーを使って還元して金属ケイ素を製造した後、酸化プロセスで有機ケイ素原料を製造する2段階で工業生産されている。エネルギー消費のほか、不十分な構造制御、触媒残存で製品性能の向上に限界がある。白金など貴金属使用による高コスト、多量の廃棄物発生などの課題もある。
技術開発の拠点となる触媒化学融合研究センターに集中研究所を開設する。信越化学工業、東レ・ダウコーニング、昭和電工の研究者が出向するほか、大阪市立大学、群馬大学、早稲田大学、関西大学も参加する産官学連携で進める。
ケイ石から触媒技術によって反応率、選択率50%を目標に有機ケイ素原料を直接製造する。このケイ素原料から反応率、選択率80%を目指した触媒でシリコーンの製造を行う。現行製品に比較して耐熱性、バリア性、光硬化性などを改善し、LED封止材や超高密度ハードディスク記録材料など新たな用途開発も可能という。世界をリードする技術開発を期待したい。