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【震災とサプライチェーン】化学品需給を追う 硫酸 完全復旧なお時間

※秋口からひっ迫深刻化も※
「瀬戸際の状況で顧客への供給をつないだ」(大手メーカー役員)。東日本大震災の影響で東北地区の工場が操業停止を余儀なくされた硫酸各社は輸出の削減、西日本拠点からのデリバリーなどによって窮地を乗り切った。被災した工場は相次ぎ操業を再開したものの、物流を含めて供給体制の完全復旧にはなお時間を要する見通し。9月に大型工場の定期修理が控え、秋口からは未曽有の需給ひっ迫が予想されているだけに、「年内いっぱいは安定供給が不安視される」状況が継続している。
※月10万トン規模消失※
震災の影響で停止したのは地震や津波で設備がは損傷した八戸製錬(青森県)、小名浜製錬(福島県)、東邦亜鉛・小名浜製錬所(同)のほか、電力供給が止まった秋田製錬と東邦亜鉛・安中製錬所(群馬県)で、5工場合計の生産能力は月間10万トン規模。東北・北海道・北陸地区の需要量をほぼ賄う供給能力が突然失われたことになる。震災直後は先行きの安定調達を不安視する需要家からのオーダーが殺到。サプライヤーは対応に追われた。
硫酸の需要分野は肥料、鉱石からの金属抽出、合成繊維、製紙、建材など幅広い。それだけに、供給が滞ればサプライチェーンに与える影響は計り知れないほど大きい。震災では需要家も多く被災したが、硫酸工場よりも早いペースで復旧が進んだ。また、震災の影響が小さい北海道、北陸、新潟にも大口の顧客が存在する。
※常識超す迂回供給※
「需要家の生産に支障が出る事態は何としても回避する」(同)。被災した非鉄製錬各社は東日本以西の工場からデリバリーに切り替える一方、肥料やリーチング向けを中心に引き合いが旺盛な輸出をキャンセル・契約を延長して国内向けの供給量確保に全力を注いだ。被災を免れた硫黄焙焼メーカーも応援出荷などにより安定供給に貢献した。
「再び不測の事態に陥った時に最適な供給体制を構築するうえで、いい経験になった」(同)。西日本から東日本へのデリバリーは輸送費がかさむ。震災直後は太平洋側の港湾設備が損傷し船が着岸できない。ローリーなどによる陸上輸送に頼らざるを得ないが、燃料不足がネックとなる。とりわけ仙台周辺の需要家へのデリバリーなどは困難を極め、西日本の工場から海路でいったん新潟を経由してローリーで陸送するという、常識を超えた迂回ルートでの供給も実施された。
※定修重なり生産減※
被災した工場は7月初までにすべて操業を再開した。最悪期を脱し、現在では落ち着きを取り戻しつつある。ただ、長期間停止していた影響で製品が安定するまでに時間がかかり、いまだ100%能力を出し切れていない。運転再開後に設備の損傷が発覚したり、余震や電力障害で操業を停止する工場も少なからずあった。
硫酸の国内生産量はおよそ年間650万トン。国内外で需要はおう盛なため現在もギリギリの酸繰りが続く。9月13日には住友金属鉱山・東予が2カ月間の大型定修に入る予定。他の工場も含めた定修による減産量は9月が11万トン、10月が15万トンとされており、先行き未曽有のひっ迫も懸念される状況にある。
(随時掲載)