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2011年06月09日 前へ 前へ次へ 次へ

震災後の産業の課題を示した産構審

 東日本大震災の発生からまもなく3カ月。被災地の復旧、原発事故の収束に向けた取り組みは遅々として進まない。震災による経済的損失も大きく、国内総生産(GDP)は1-3月期に続いて、4-6月期も前期比マイナスが避けられそうにない。被災した生産・物流拠点の復旧作業は産業界の努力によって急ピッチで進んでいるが、日本で事業を継続する制約要因がより重くのしかかっている。
 2008年の世界同時不況によって、日本経済は深刻な不況に喘いできたが、一方で構造的問題も露呈した。これは産業構造、企業のビジネスモデル、企業を取り巻くビジネスインフラが複合して起こったと分析,この解決に向け経済産業省は「産業構造ビジョン」を策定。これをベースに政府は「新成長戦略」を昨年6月に閣議決定した。
 国内の産業構造の転換を強力に推進する一方、環太平洋経済連携協定(TPP)への参加や法人税の引き下げなどの政策を固め、日本経済復活に向けて踏み出した。このなかで発生したのが震災で、この3カ月官民は原発事故の収束を含めた震災対策に追われた。ここに来て生産活動は回復しつつあり、3月に大きく落ち込んだ鉱工業生産は、4月以降に前月比プラスに転じている。
 震災で構造変化を起こした産業をどのように立て直すかという視点で議論を始めたのが、産業構造審議会産業競争力部会。直面する課題として原発事故を契機にするエネルギー制約、生産活動を支えるサプライチェーンの寸断、海外展開による空洞化、日本ブランドへの信頼性の低下を取り上げた。
 とりわけ深刻になっているのは、電力の供給不足とコスト上昇だ。現状でも日本の電力価格は国際的に割高だが、原発稼働の低下によるコストアップは必至。一方で地球温暖化対策から化石燃料依存を高めることも難しく、自然エネルギーには課題が多い。エネルギー政策は二重苦、三重苦にある。短期的な電源確保と中長期的なエネルギー政策の見直しは急務になる。
 サプライチェーンの寸断で明らかになったのは、自動車会社が直接調達する部品の多ソース化を図っても、部品に使われている原材料は特定企業に集中しがちのことだ。このため購買戦略の見直しに乗り出しているが、原材料の調達で障害になっている規制、例えば独占禁止法のあり方などが課題になる。
 空洞化問題は、国内市場の成熟化と新興市場の成長を考えると海外に軸足を移した経営戦略の修正は難しいだろう。しかし法人減税やTPP参加を先送りすると、空洞化が加速することを政府は認識すべきである。


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