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2011年03月23日 前へ 前へ次へ 次へ

付加価値産業の競争力維持へ全力を

 甚大な被害を及ぼした東日本巨大地震は産業界に大きな打撃を与えた。東北・関東に生産拠点を置くファイン・スペシャリティ企業も相次ぎ操業を停止し、早期復旧に向けた取り組みが進んでいる。しかし、各種インフラや物流機能の回復の遅れ、また計画停電にともなう電力不足が操業再開に支障を来すことが予想されている。これらの企業は独自技術でわが国産業界の特殊化戦略を支えてきただけに、早期の正常化が望まれる。
 ファイン・スペシャリティ分野は反応・合成などを行うバッチ式の生産設備が多く、立地的な制約も比較的少ない。このため需要地近くに工場を設け、顧客に対してカスタムメイドで高付加価値品を供給している企業が多い。ただ、東京電力福島第1原子力発電所の事故にともない避難指示が出された範囲内には、有機合成や化成品関連の工場も多く存在する。ここでは工場被害は軽微でも立ち入ることができず、詳細な確認作業ができていないのが現状だ。
 中国の化学関連企業が日本のファインケミカル製品の先買いに動いているなどの情報は、代替品がない日本製品の付加価値の高さを証明するものでもある。しかし、調達難が長引けば、長期的には調達ルートが変更されるケースも想定される。
 最近、ファイン・スペシャリティケミカル企業のトップは重点課題として「コスト競争力」を強調するケースが増えてきた。その背景には収益性を高める狙いのほか、技術力を付けてきたアジア勢との競争がある。
 日本企業や欧米企業が中国などに生産拠点をシフトさせることによって、ここに原材料を供給する現地企業も技術的レベルが上がる。これにともない日本企業の製品技術力に匹敵する企業も出てくることが予想され、ましてやコスト競争力を武器に攻めてくるだろう。得意技術で強みを持つ分野に展開してきたファイン・スペシャリティ企業といえども、グローバル競争にさらされることになる。
 それに対抗するには、常に一歩も二歩も先をいく技術革新を行うとともに、さらにコスト競争力を高めるしかない。その手段として取り組まれているのは全社的な効率化・合理化のほか、生産拠点の稼働率やプロセスの改善、安価原材料の調達などだ。安価な原材料を海外に求め、それをうまく使いこなす工夫も重要になってくる。
 この流れの中にあっての今回の震災は、日本企業のグローバル展開の機会損失にもつながりかねない。高品質・高性能を武器に成長してきた日本の産業競争力を維持するためにも、国を挙げて早期復旧に全力を傾注すべきだ。


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