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買収で加速する製薬のスピード経営
日本の製薬企業が海外企業を相次ぎ買収している。協和発酵キリンが先月21日に英国企業買収、第一三共が今月1日に米国企業買収をそれぞれ発表した。昨年6月のアステラス製薬による米国企業買収以降、2010年度はM&Aが沈静化していたが、ここにきて再び動きが活発化してきた。富士フイルムも先月末に海外のバイオ医薬品受託製造会社の買収を発表しており、この1カ月間に目立った買収が3件も集中した。
各社の買収に共通するのは事業基盤の補完である。自社で築き上げるよりも、買収で時間を買うということを意図している。この背景には急速に激化する競争環境があり、不況抵抗力が強く、市場の安定成長が見込める製薬業界といえども、より一層のスピード経営に取り組む必要性が増しているといえる。
協和発酵キリンが約400億円で買収する英プロストラカン社は、09年売上高が約100億円規模の会社で、大型化が見込めるような新薬開発品はない。買収の最大の狙いは、プロストラカンが欧米に有する営業基盤を獲得することであり、研究開発資源を重点投下している抗体医薬品のグローバル展開に備えた体制の構築を急ぐ。
第一三共の買収は、がん領域の事業強化と米国における研究拠点の確保が主な目的である。買収するプレキシコン社は低分子化合物の抗がん剤などの創薬ベンチャーで従業員はわずか45人だが、新薬候補品の上市時の追加支払いを含めた買収額は約9億?に上る。第一三共は海外ではドイツとインドに研究拠点を持つ。米国には開発拠点はあるものの研究拠点はなく、今回の買収でグローバル創薬研究を充実させる。
08年9月のリーマンショック以降、深刻な不況が先進国を中心に襲ったなかで、製薬業界は暗がりの蛍のような存在感をみせた。しかし、世界経済が回復軌道に乗ってきた昨今は相対的に輝きが失せている。世界を見渡すと、米国のファイザーとワイス、メルクとシェリング・プラウが09年後半に合併し、10年にはそれぞれの日本法人も統合した。国内における外資と日本勢の企業間競争は熾烈さを増し、製品と開発品の多さで優位に立つ外資大手が売り上げを伸ばす一方で、日本勢は苦戦を強いられている。
先進国の医療費抑制圧力、相次ぐ主力薬の特許切れ、増大する新薬開発コスト、承認審査の厳格化など、製薬業界は市場経済とは別の部分で困難な問題が多い。事業基盤強化のためのM&Aは今後、05年以降の数年間に集中した国内勢合併の再燃へと発展し、業界に大きな地殻変動が起こる可能性もある。