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世界で勝負できる水インフラ戦略を
政府は社会インフラの海外展開を成長戦略に位置付け、官民一体になった受注活動を展開している。この一翼を担っている上下水道など水インフラビジネスでは、部材メーカーの活躍は目立つものの、システム輸出に向けた戦略構築が遅れている。地方自治体が水事業の運営を手掛けてきたことで、海外展開は念頭になかったためだが、確実に広がる市場に参入するには「オールジャパン」の取り組みが喫緊の課題だ。
社会インフラが注目されているのは、日本企業の優れた技術やシステムを武器に成長する海外市場の開拓が可能という判断がある。具体的には原子力や高効率石炭発電、高速鉄道、水システムが想定されている。とりわけアジアの経済発展はビジネスチャンスになるが、アジア開発銀行は2010年から20年までの10年間に約8兆ドルの投資を試算している。その内訳は電力4兆ドル、交通・輸送2・9兆ドル、通信1・04兆ドル、水・衛生0・28兆ドルとなっている。
別なデータでは、30年の世界水インフラ市場は80ー120兆円になるという予測もあり、水ビジネスへの夢は膨らむ。ただ、この中で圧倒的な比率を占めているのは、上下水道の運営に係る費用だが、わが国には上下水道事業を一貫して行える企業は皆無。これは地方自治体が水事業を手掛ける時代が長く続いたことに起因する。02年に水道法が改正され民間企業に開放されたものの、それ以前の低収益時代に余儀なくされた事業の見直しや縮小によって参入するほどの余力はなかった。
これに対して、フランスのヴェオリア、スエズは世界各国で上下水道の一括受注するとともに、運営まで手掛けている。さらに英国のテムズ・ウォーターなどに加えて、最近はシンガポールや韓国企業が政府の支援を受けて水ビジネスのグローバル展開に乗り出している。
このため、日本の水ビジネスの国際展開は1周どころか、3周遅れという指摘もある。しかし、日本企業は逆浸透膜やイオン交換膜など水処理部材では国際競争力を有し、プラント機器類で海外展開を行っている企業も多い。総合商社による海外の水事業会社の買収も始まっている。すでに政官民が一体になった「チーム水・日本」のほか、経済産業省の「水ビジネス国際展開研究会」、経産・環境・国土3省の「海外水インフラPPP協議会」などが立ち上がり、議論も始まっているが、行政の縦割りの弊害もあって実効ある取り組みには至っていない。競争力のある部材やプラント企業、総合商社などが参加して、政府が前面に立った総合力で攻勢に転じなくてはならない。