金属加工メーカーの田中産業(本社・東京都荒川区)は、超高光沢アルマイト加工が可能なアルミダイカストを開発した。高純度アルミニウムを材料として使用することで板材と同等の着色加工を実現したもの。既存の板材を用いたプレス加工に比べて生産性に優れるほか、複雑な形状にも対応できるのが特徴。従来のダイカスト品に比べて耐食性なども向上しており、同社では電子機器の筐体などデザインや装飾性などを求められる用途向けに展開していく。
アルミニウム生地を強制的に酸化させるアルマイト加工は、防錆効果や耐摩耗性を向上させる表面処理技術として一般的に用いられている。また、色数に制限のあるメッキや素材を覆ってしまう塗装では表現できないアルミ独特の質感が表現できるという特徴があるが、超高光沢アルマイト加工についてはアルミ板材を使用したプレス加工品でしかできなかった。
新たに開発した超高光沢アルミダイカスト・CERA CAST(セラキャスト)は、ケイ素などの不純物を除去することでアルミ板と同等の光沢を実現したもの。サンドブラストをはじめ化学研磨、電解研磨、多重アルマイト、ダイヤカットなどの処理も可能としており、ダイカスト用素材として一般的に用いられているA?1050材と比較した場合、同等以上の耐食性とそれを上回る硬度(HV40以上)を実現している。
ダイカストで超高光沢を実現したことにより、プレス加工で別々のパーツを組み合わせていた外装と内部構造物の一体成形や、超高光沢アルマイト加工が適用できなかった形状の製品の装飾性を向上することが可能となった。同社では、デザイン性と小型軽量化が求められる小型音響機器やデジタルカメラ、携帯電話といった電気機器をはじめ自動車のシフトノブなど幅広い分野で用途開拓を進めていく考え。

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