BASFは、国内エレクトロニクス市場においてバイオ原料を用いたポリアミド樹脂の用途開拓を推進する。新たに市場投入したのは、精密部品向けでは同社初のラインアップとなるポリアミド610樹脂「ウルトラミッドバランス」。植物由来成分であるセバシン酸を63%使用し、既存のポリアミド樹脂に比べて吸水性が低く寸法安定性に優れるのが特徴。すでにドイツではバッテリーチャージャーのハウジングで採用実績があり、国内でもサンプル出荷を開始した。同社では、環境配慮型製品として拡販していく。
ポリアミド610樹脂は、ヒマシ油の誘導体の一つであるセバシン酸とヘキサメチレンジアミンの縮重合体。耐熱性や耐摩耗性、柔軟性などナイロン6樹脂と同等の物性を持つことに加え、高湿度下での強度低下が小さいのが特徴。とくに寸法安定性に優れることから、エレクトロニクス関連など機能性用途で既存素材を置換できる唯一のバイオプラスチックスとして注目されている。
同社は、機能性樹脂事業において自動車に続く用途分野としてエレクトロニクス分野の用途展開を推進中。その一環として環境に配慮したバイオベースの製品展開に取り組んでいる。
ポリアミド610樹脂については半世紀におよぶ実績を有している同社だが、昨今の環境意識の高まりを背景に新たに機能性用途向けに「ウルトラミッドバランス」の商品名でラインアップ化。ドイツでの採用実績をもとに日本市場での用途開拓に乗り出した。
現在、サンプルワークによる市場開拓を進めており、同社では樹脂特性はもとより工業用油であるひまし油を原料としている点も積極的にアピールしていく。

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