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2015年02月23日 前へ 前へ次へ 次へ

日本の技術で世界のCCSと協業を

 二酸化炭素(CO2)の排出を抑制するCCS(CO2回収貯留)プロジェクトが世界各国で動き出している。わが国も北海道苫小牧市で実証試験設備の建設に着手、2016年度に圧入を開始する。地球温暖化防止対策としてCCSの活用は不可欠というのが世界の共通認識だけに、日本の技術力を結集するとともに国際連携で実用化を加速しなくてはならない。
 昨年10月、世界で初めて発電部門の大規模CCSプロジェクトがカナダで操業を始めた。続いて米国で2件の発電排ガスを対象にするプロジェクトが16年までに稼働を始める。また鉄鋼工場では世界初の大規模CCS設備がアブダビで建設が進んでいる。これら4件のプロジェクトを含めて世界で操業または建設中のCCS設備は22件、これによるCO2総回収量は年間約4000万トンに達する。
 CCSは枯渇が進む油田の原油を増産するEOR技術がベースになっており、北米で数多くの実証プロジェクトが始まっている。日本では新潟県長岡市で03年から実証実験を行い、約1万トンのCO2を貯留して挙動モニタリングを行った。並行してCO2を分離回収するアミン系吸収剤のほか、CO2の膜分離法や吸着法の開発に取り組んでいる。これらの技術成果も生かした苫小牧市の実証試験設備は来年後半に完成する見込みだ。
 温暖化対策にCCSを活用するためには、要素技術の開発に加えてコスト削減、CO2の輸送や漏洩防止対策、さらに貯留地の安全確認作業など多くの課題がある。これらの技術開発や確認作業には10年単位の期間が必要になる。地震の多い日本は貯留地調査をより慎重に行い安全性確認も迫られるだろう。
 一方で、世界のエネルギー需要において化石資源依存度は大きく低下することはないだろう。国際エネルギー機関(IEA)によると、20年後も75%は化石資源が占めると予測、エネルギー起源のCO2排出量は20%増加するとしている。
 加えて発電以外の製造工程から発生するCO2対策も急務である。鉄鋼産業は世界のCO2排出量の約9%を占め、セメント工業、石油化学を中心とした化学工業が続く。これらの産業から排出される50年のCO2は、11年比で約3倍の37億トンに増加するという予測もあり、CCSに依存せざるを得ない。
 CCSの技術開発は先進国を中心に進められているが、中国はEORを視野に入れながらCO2の分離回収技術に力を入れている。実用化までには多くのハードルがあるCCSだけに国際的な協業が必要になる。分離回収などの高い技術力を通じて日本の出番も多いはずだ。


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