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化学物質管理を支える病理学
病理学の存在は山崎豊子の「白い巨塔」で知った。医学部の教授選を巡る抗争をテーマに医学界の内部に鋭くメスを入れた小説だが、この中で病理学者の大河内教授は学者としての理想や医師の良心を追究する清廉高潔な人物として登場する▼病理学は臨床医が肉眼や内視鏡などの観察で見つけた病変部から採取(生検)した組織片や、手術で切除された検体の形態学的変化を顕微鏡で観察して診断、病気の進行度合いの判断、治療方針の決定に大切な役割を果たす。手術中に病理診断を下し、手術方針を決める「術中迅速診断」も増えている▼アルツハイマー病やガンの治療など医療現場で欠くことにできない多くの仕事に携わっているが、病理学の世界は高齢化と専門医の減少に直面している。日本の病理専門医数は米国の2割という。契機になったのは2004年に始まった研修医に対する2年間の臨床研修の義務化。幅広い診療能力の習得が目的だったが、臨床に魅力を感じる研修医が増え、病理学離れにつながった▼病理学は化学物質のリスク評価でも重要な役割を果たす。毒性作用のある物質が引き起こす細胞、組織や器官の傷害を実験動物を用いて試験し、化学物質の代謝を考慮して高い確率で因果関係を明らかにする。化学物質を安全に利用するためにも病理学を再認識したい。