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2014年12月24日 前へ 前へ次へ 次へ

佐渡裕さんの第九と震災復興

 年の瀬の風物詩いろいろあれど、『第九』はその代表格だろう。ベートーベン最後の交響曲、正式には『交響曲第9番ニ短調 作品125』。第4楽章に4人の独唱と混声合唱を導入しているので「合唱付き」とも呼ばれる▼日曜朝の人気番組『題名のない音楽会』の司会でお馴染みの佐渡裕さんが指揮する第九の演奏会を聴きにいった。高価なチケットながら客席は聴衆でびっしり。佐渡人気の高さをあらためて実感する▼第1楽章から第3楽章までは器楽のみの長丁場。退屈に感じる部分もあり、あやうく船を漕ぎかける。そんな不届き者の度肝を抜くように、最終楽章『歓喜の歌』の独唱・合唱が始まる。100人もの男女が力の限りの声を合わせる。大迫力に圧倒される▼第九は欧米のベテラン指揮者でさえ指揮したことのない人がいるという大作。佐渡さんは、近著『棒を振る人生』によると、これまで150回以上も第九を指揮してきた。その中には、3・11から2週間後に開かれたデュッセルドルフでの東日本大震災チャリティーコンサートも含まれる▼「すべての人が兄弟となり、一つになることを歓喜と呼ぼう」。この合唱のもと指揮者、奏者、聴衆も一体となり、被災地に思いを送る。その震災復興はなお道遠い。来年こそは復興が本格化することを望みたい。


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