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2014年12月19日 前へ 前へ次へ 次へ

海外で通じない日本の常識

 世界に出ると、日本人が日本人の良さと思っている点が必ずしもそのまま通らない場面に出くわすことが少なくない。時間の概念などはその例だ▼欧州大手企業の人事担当役員によれば、多国籍の人が集う人材研修で少なからぬ日本人が競り負ける要因の一つが、自分がいままで一緒に仕事をしてきたことのないタイプの人間に出合ったときの反応だという。会議の時間に遅れてくる人がいる。多くの日本人はとんでもないと感じるが、まあそれはそれとして受け入れて、その人の能力を引き出そうとする懐の深さに欠けるとも指摘されている▼時間だけではない。さまざまな国籍、文化背景の人々が集う場では、変わっていると感じる人もいる。多くの日本人は驚き、引いてしまうようだ。場合によっては、その人との人間関係を壊してしまうケースもある▼もう一つは議論の場での発言。発言順番などが決められておらず、複数の人々が言い合うような議論で発言できず、能力を認めてもらえないことも多い▼日本の化学企業大手は、こうした日本人の弱点を研修により克服し、グローバル人材として育成しようとしている。これまで受けてきた教育のある部分を壊し、新たな価値観を見いだす人材を育てるのは苦労も多いが、海外市場に活路を求めるには、避けて通れない道のようだ。


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