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注目したい日中関係を重視する発言
総選挙関連ニュースの影に隠れて、日本ではあまり大きく報道されなかったが、今月4日北京で、李克強首相が新日中友好21世紀委員会(日本側座長・西室泰三日本郵政社長)のメンバーと約40分間会談した。就任後、李克強首相が正式に日本からの訪問団と会見するのは初めてで、日本の外務省も会談内容の詳細を即座に同省ホームページに公開した。
先月、北京で開催されたアジア太平洋経済協力会議(APEC)では、安倍晋三首相と習近平国家主席の日中首脳会談が実現、短い時間ながらも直接対話を交わした。
2012年9月の尖閣諸島国有化を契機に外交関係のみならず、経済活動や民間交流にまで影響が広がり、中国人の訪日旅行者が激減する一方、日本製品の不買、反日デモが吹き荒れた。大都市圏では、日本という文字の広告や宣伝は姿を消し、日系企業の社会活動もストップした。日中対立によって、貿易や投資額は大幅に減少し,双方に多大な経済的損失をもたらしたと言えるだろう。
日中関係は地域、ひいては世界の平和・安定を進めるうえでも無視できず、内外に大きな影響を与えている。先の北京での会談で、李克強首相は「歴史を鏡とし未来に向かう」という中国語8文字をキーワードを取り上げ、日中関係を重視する姿勢を強調した。
尖閣国有化から2年余りを経過して経済関係は改善している。大きく落ち込んだ日系自動車販売は、以前の水準に戻ったほか、あの反日デモはどこに行ったのかと思えるほど、大都市圏を中心に日本企業の広告や宣伝で再び溢れるようになった。円安・元高の影響もあって日本へ旅行や買い物に行く渡航中国人が、上海エリアだけでも過去最高を更新、多くの中国人が日本で観光や買い物を楽しむ姿が目立っている。
省や市単位の開発区では、日本企業への誘致活動が再び活発化している。中国各地で開催される産業関連の展示会でも、日系企業ブースに中国人ビジネスマンが訪れる姿が増え、かつての活況が戻っている。
日中首脳会談、新日中友好21世紀委員会メンバーと李克強首相との会談を通じて、中国政府の対日姿勢は確実に変わり始めている。「日中関係の改善のためには、双方が大局的な視点で誠意をもって臨み、約束したことを実行することが大事だ」との李克強首相の発言を前向きにとらえたい、いぜんとして日本の産業界は中国の先行きに不安感を残しているが、さまざまレベルの対話を通じて中国動向を注視する必要があるのではないだろうか。