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プラ加工機業界は事業モデル転換を
プラスチック加工機械業界がビジネスモデルの転換を迫られている。3年に一度の「国際プラスチックフェア(IPF)」が先月、千葉市の幕張メッセで開催された。各社は新製品を相次ぎ発表、注目を集めて一定の成果を上げた。その一方、業界を取り巻くグローバル競争は一段と激化、さまざまな問題が浮き彫りになった格好だ。
日本プラスチック機械工業会によると、射出成形機を中心としたプラ加工機の2014年生産は、1万4000台超となる見通し。実現すると6年振りの1万4000台超で、リーマン危機の08年水準に回復する。
各社は需要増を追い風にIPFで新機種を投入し、高度な顧客ニーズに応える戦略だ。日本製鋼所はこれまで困難とされていた中空プラ製品をブロー成形でなく、射出成形機で製造可能な装置を開発した。東芝機械と三菱重工プラスチックテクノロジーは、高価な炭素繊維強化プラスチック(CFRP)の原料コストを半減できる射出成形機を開発、市場展開を始める。
ファナック、住友重機械工業は得意の光学部品などIT関連プラ部品で精密制御を実現した新機種を投入、高度な市場要求に対応する。ソディックも独自のVライン方式で、IT関連で市場攻勢を強める方針だ。各社とも3年前と比較し、高性能機種を顧客に訴え、新しい需要を喚起する方針だ。
その一方で懸念材料も多い。射出成形機の世界市場が急速に変化するなか、中国勢などの追い上げが激しい。日本製機械を輸入して、同等品質の機種を圧倒的な低コストで生産を開始する。自動車、家電、情報通信機器、日用品、食品など大口ユーザーが中国に生産をシフトしても、高コストの日本製機械を敬遠する傾向が強まっている。
さらに日本の射出成形機は過去十数年の間で油圧式から電動式に移行した。電動式は省エネが特徴だが、近年は油圧も省エネ対応が進み優位性は失われつつある。欧州や米国市場は、いぜん油圧式が強く、日本企業には逆風だろう。
東南アジアなど新興国市場は、機械の単体売りではなく、アセンブリーラインで要求するユーザーが多い。つまりエンジニアリング能力の優劣が受注の成否を決める。これも日系メーカーの弱点だ。「技術で勝って、ビジネスで負ける」パターンと同じケースとなりかねない。
日本は機械と樹脂加工が連携して、自動車など組み立て産業を支えてきた歴史がある。しかし、国内の設備投資は停滞、投資が海外に移るなか、機械メーカーは海外の市場動向に合わせた新しいビジネススタイルの構築を急ぐべきではないか。