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業績上方修正が相次ぐファイン企業
2014年度上半期業績が当初予想を上回り、通期の業績予想を上方修正するファインケミカル系企業が相次いでいる。国内需要の停滞、原材料価格の高止まりなど不透明な状況が続くなかでも、販売数量の増加や円安影響により業績を着実に伸ばしている。
上半期決算が売上高、利益ともに過去最高となったのはダイセル。たばこフィルター用アセテート・トウの海外販売が好調だったほか、自動車や電子デバイス向けエンプラの販売数量が増加した。自動車エアバッグ用インフレータなど自動車安全部品は、消費増税前の駆け込み需要の反動はあったものの、中国、東南アジアなどで販売を伸ばした。上期業績が予想を上回る大幅な伸びを示したほか、為替影響、原料価格の前提見直しを踏まえて通期の業績予想を修正、売上高、利益とも過去最高を更新する見込みだ。
日産化学工業の上期業績は、営業・経常・純利益が過去最高益を更新した。後発医薬品需要の増勢により、高コレステロール血症治療薬「リバロ」原薬の販売シェアが低下した一方で、液晶表示用材料ポリイミド「サンエバー」が中小型スマートフォン向けを中心に好調を維持した。半導体用反射防止コーティング材(BARC)も半導体の微細化進展にともない需要が拡大した。同社は7月に通期業績予想を上方修正したが、得意とする機能性材料の売上高が増加したほか、動物用医薬品原薬(フルララネル)を含む製品が欧米で上市されたことで、予想を再修正した。通期は経常・純利益で過去最高益の更新を見込んでいる。
日本触媒は姫路製造所の生産回復にともなう増収効果が大きく、上期業績は当初予想を上回った。とくに高吸水性樹脂(SAP)は、姫路製造所が事故から復旧したことに加えて、インドネシアで新設備が稼働したことにより販売数量が大幅に増加した。通期業績は当初予想に比べ、売上高が100億円増加する見通し。ただ、利益についてはセグメント間での変動があるものの、今回は変更しなかった。当初予想時のナフサ価格や為替レートの見通しを踏襲したことによるものだ。
ここ数年の景気変動の大きさを考慮し、各社とも期初計画は総じて控えめな数字を並べる傾向が強い。下期についても国内経済の見通しが難しいことや海外景気の下振れリスクなどから、慎重な姿勢を崩さない企業が多い。コア事業のさらなる強化やグローバルでの事業拡大、競争力向上に向けた生産体制の整備などを着実に実行していくことで、不透明な状況を乗り越えでもらいたい。