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無限の化学〜先進社会への貢献〜 (3)【暮らし】
"豊かで快適"目指して生活に浸透
人間の生存に最も欠かせないものとしての食品、その食品の基である農業、台所や洗面所・風呂場などで目にする数々の製品。これらのほとんどは、化学の力でより便利になったり、大量に安価に作れるようになったものばかりだ。
昨年まで4年連続1兆4000億円台の出荷額を示している日本の化粧品市場で、現在注目が集まっているのがアンチエイジングをはじめとする健康志向、また美容と医療を融合させた新規事業の創出だ。こうした動きに対応するため、各社ともに機能特性の向上や成分検証、新たな配合・処方開発などにしのぎを削っており、そこで化学技術が果たす役割は無限といってもいいだろう。
一方、国としても今後の成長分野を支援する方針を打ち出しており、再生医療推進法や再生医療安全性確保法、改正薬事法が近く施行される見通しとなっている。これによって、医師から外部の事業者に細胞加工や細胞培養を委託することが可能になるため、化粧品各社による美容と医療の融合が進展するものと期待が高まっている。
国内の化粧品最大手である資生堂は、長年にわたる化学の知見を生かして2018年をめどに毛髪再生医療を事業化する方針を明らかにした。技術提携しているカナダのバイオベンチャーの技術を導入・応用し、毛髪の成長を促す自家細胞移植の研究開発を進め、日本を含むアジア全域で事業展開に乗り出す考え。こうした新たな試みも化学的に高度な技術が必要となる。
石けんや洗剤、シャンプー、トリートメント、歯磨きなどのほか、紙おむつや生理用品などのサニタリー、殺虫剤や防虫剤、入浴剤、消臭芳香剤なども化学の力で生み出されてきた。
洗剤を例に挙げれば、近年のコンパクト化の流れは包装材料の半減など環境負荷の低減にもつながっている。さらに、近年開発されたすすぎが1回で済む洗剤は、洗濯で使う水と電力の節約にも貢献する製品へと目覚ましい進化を遂げるなど、環境を意識したものが増えている。
農薬の有効成分となる化合物の製品化には、薬効、安全性、環境への影響などのハードルを越えなければならない。その確率は数万分の1とされ、10年近い歳月と数十億円という膨大な時間と費用を要する。研究開発には化合物の探索や合成法の検討などのプロセスがあり、それぞれに化学のエッセンスが濃縮されている。
化学肥料はこの数年、国内では各種資源価格の高騰で、ほとんどを輸入に頼る原料の価格が大幅に上昇し、農業生産者の中には肥料の使用量を減らす動きがみられる。需要回復のため肥料メーカーが力を入れているのが、機能性を有する肥料の開発だ。また肥料の表面を硫黄や樹脂などでコーティングすることで効き目を長期にわたり持続させ、使用量の最適化や肥料の散布作業の省力化に貢献している。
添加物以外でも化学の力が食品に広がっている好例が機能性食品素材。食品の成分を対象に、生活習慣病へのリスク回避やアンチエイジングなどを目的とする科学的エビデンスのあるものにして利用していこうという考えだ。新たな仕組みができた後、これに基づく健康食品の利用機会が増えることが予想される。
【写真説明】人間の生存に欠かせない食品。農薬・肥料の貢献は大きい