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中国/香港/台湾 越境ビジネス胎動(下)
アジア結ぶハブ拠点に/strong>
1997年に英国から中国へと主権が返還された香港。特別行政区となった今でも独特の地位を保っている。ここ数年、アジアでナンバーワンの国際金融都市を目指す上海市の追い上げで存在感が薄れた印象もあるものの、現地で働く総経理らは一様に「そんなことはない」と語る。日本軍による占領を間に挟みながら、英国による150年の統治で獲得してきた信用は厚く、また重い。
*魅力尽きぬ香港
中国本土に比べると、あらゆる環境が安定している魅力の香港に着目する日系企業は少なくない。国別でみると、トップとなる1400社近い日本企業が香港に拠点を置く。多くの化学メーカーや専門商社もあり、取引のある中国企業が東南アジアを含めた海外市場への進出を積極的に打ち出すなか、これらをサポートする拠点として香港を活用する動きが鮮明になってきている。
08年に香港での現地法人を立ち上げた電気化学工業もその1社。「中国の経済活動の国際化が進展するなか、国内外の輸出入に対応する意味でも、もう一度、香港の重要性を見直すべきだ」。同社中国代表を務める中野健次常務執行役員はこう言い切る。「中国、香港、台湾のトライアングル」(中野常務)を通じ、新たな事業の枠組みを模索する。今年1月に赴任してきた電気化学工業(香港)有限公司の松原光彦総経理も「香港という特別な立場に目を向ければ、いろいろなかたちでできることがあるはず」と展望する。
新ケミカル商事は、4月に立ち上げた樹脂コンパウンド製造販売会社の現地法人である新凱美塑料香港有限公司を1つのカギに位置付ける。香港の現法は主に難燃ポリスチレン(PS)コンパウンドを主力とするが、その向け先はOA機器が中心。中国向けが軸となるが、同社関係者は「メーカーが生産移転を行う東南アジア向けも狙っていく」との将来構想を掲げる。電気化学工業と同様、香港を通じ新たな海外への販路を築いていく考えだ。
*品質強みの台湾
一方、台湾に拠点を持つ日系化学各社も得意とする大陸向けだけではなく、東南アジア市場への展開を構想するところが増えている。台湾南部のあるエンプラメーカー幹部は、日系のエレクトロニクスメーカーやOA機器メーカーが東南アジア諸国への立地を志向するなか「日本よりも安い価格で、中国よりも質の優れた製品がつくれるのが台湾の強みだ」と強調する。原料にとどまらず、日本向けに培ってきたコンパウンド技術を生かし、中国や東南アジアのメーカーには難しい高品質品で勝負に臨む。
専門商社では、東南アジア各国を結ぶ販売網を築き上げることにより、活路を見いだそうとしている動きが目立つ。ある専門商社の総経理は「従来は日本と台湾、あるいは台湾と中国という商流だけだった」が、これからは「各国のネットワークを使い、ニーズのある商材を双方向でやり取りすることが台湾の果たすべき役割だ」と指摘する。
初めての海外支店が台湾という会社も多く、そのノウハウは豊富なものがある。アジアの真ん中に位置する利点を発揮しながら、日本、大陸、東南アジアをつなぐハブとして台湾を再評価する見方が強まっている。
(了)
【写真説明】戦略拠点の存在が再評価されている(台北市内の風景)