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記憶に残りにくい電子書籍の読書
9月は「印刷の月」。弊社のエレベーター口にも"人と人の間に、印刷はある。"というキャッチフレーズのポスターが掲示してある。日本印刷産業連合会が主体となって制定したもので、印刷産業が社会に果たしている役割をアピールすることを目的に多彩なイベントを展開している▼同連合会の各国の印刷関連統計によると、日本の出荷額は715億ドル(2012年、1ドル79・82円換算)。米国の1600億ドル、中国の1513億ドルの半分にも及ばないが、人口で割ると、米国より2割ほど多く、中国と比べると5倍近い。12年が超円高だったことを割り引いても、日本が印刷産業の一大市場であることを裏付ける▼書籍などの"電子化"の影響が気になるところだが、このほど電子書籍に関する面白い研究報告をノルウェーの学者が発表した。電子書籍で本を読んだ人は、紙で読んだ人に比べ、内容を記憶している度合いが著しく低いという。30ページ弱の短編小説を被験者に読んでもらい、後から重要なシーンをどれくらい思いだせるかをテストした▼記憶の程度に差が出る理由については、「紙をめくる作業が一種の感覚的な補助となる。触覚が視覚をサポートする」と推論した。電子端末で長編小説を読む苦しさは、老化のせいと思っていたが、それだけではないらしい。